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クルミットです♪
今回は、ドイツ軍がイギリスに迫る不安のなかで起きた事件です。電話線を切った少女を調べていたフォイルは、あるホテルにたどり着きます。
一方、足を失ったミルナーは、仕事だけでなく妻との暮らしにも苦しんでいました。そんなときに親切にしてくれる政治家が現れるのですが、この人にはどうにも安心できません。
ホテルで起こる殺人と、ミルナーの揺れる気持ち。今回は身近な人の冷たさが、じわじわこたえました。
それでは2話を一緒に見ていきましょう!
刑事フォイル シーズン1「臆病者」のあらすじ
1940年5月。ベルギーとフランス北部で敗れた連合軍は、フランスの港町ダンケルクから撤退する状況に追い込まれています。
イギリスにもドイツ軍が上陸するかもしれない。そんな不安が広がるなか、ひとりの少女が電柱に登り、電話線を切ってしまいます。
近くには軍の基地があり、単なるいたずらでは済みません。敵を助ける行為として、国家への裏切りを意味する反逆罪に問われかねない事件でした。
少女と話をすることになったのは、刑事のクリストファー・フォイルです。しかし、少女は自分のしたことを悪いとは認めません。
ドイツ軍はすぐにやって来て、協力した自分は褒められる。反対に、フォイルは刑務所に入ることになると信じています。
捕まったあとも、ドイツ軍が来れば大丈夫だと信じているんですね。この子がそんな話を信じるようになった経緯が気になります。
一方、ロンドンを訪れていたミルナーは、予定より6週間も早く義足をつけていました。それでも、歩くにはまだ松葉づえが必要です。
ノルウェーでの戦いで足を失い、暮らしを立て直そうとしているミルナー。妻は夫の体の変化を受け止められず、冷たい態度を取っていました。
義足の話を聞きたがらず、外した義足を寝室に置くことさえ嫌がります。数か月もすれば、義足のことを意識せずに暮らせると期待しているのです。
寝室に義足を置くことまで嫌がられたら、ミルナーはどこで気を抜けばいいの? 必要なものなのに、そんなふうに言わないでほしかった。
そんなミルナーに、雨のなかで声をかける政治家が現れます。車に乗せると申し出ますが、その前に自分の演説が終わるまで待ってほしいという条件つきでした。
ミルナーは誘われるまま、集会をのぞくことになります。政治家は人を引きつける話し方をしますが、ファシズムに共鳴する人物です。
ファシズムは、強い権力で人々を従わせる政治の考え方。この政治家は戦争を共産主義者やユダヤ人のためのものだと語り、差別を含む主張を広めていました。
ミルナー自身、戦地で足を失ったことに苦しんでいます。家庭でもつらい思いをしているところへ親切にされ、政治家の言葉に心が揺れてしまうのでした。
雨のなかで車を勧めてもらえたら、それだけでありがたいと思ってしまいそう。ミルナーが弱っているときに、この人が近づいてくるのが嫌です。
そして集会の外では、通りかかった男性が批判的なことを口にします。政治家の護衛たちは男性を追い、ひどい暴行を加えてしまいました。
気に入らないことを言われたからって、寄ってたかって殴るなんて! 演説の会場にいるミルナーにも、外で起きていることを知ってほしいです。
少女の身元を調べるフォイルは、彼女が働いていたホテルへ向かいます。そこを取り仕切っている女主人は、あの政治家の熱心な支持者でした。
ホテルには夫と息子も働いていますが、強い立場にいるのは女主人です。少女の事件とミルナーが出会った政治家が、ここでつながります。
フォイルはサムにも助けられながら、少女の以前の勤め先を調べていきます。そこから、少女と交際している若い漁師にたどり着きました。
青年は、少女があんなことをするようになったのは、ホテルの女主人と政治家のせいだと考えています。彼女を知る人からは、違う事情が見えてきました。
少女のことを知っている人に話を聞けて、少しほっとしました。あの強気な受け答えだけでは、分からないことがありますよね。
やがて政治家は、そのホテルで仲間たちの私的な集まりを開きます。参加するのはファシズムを支持する人々で、国会議員や政府機関で働く女性も来ていました。
政府機関の女性は、政治家にとって重要なものを持っています。一方、集まった人たちはロンドンの難民への不満を口にしていました。
戦争に追われた人がいるなかで、自分たちは着飾って集まっている。そんな人たちの会話が続きます。
避難してきた人にも、家や暮らしがあったのに。迷惑そうに話す人たちを見ていると、だんだん腹が立ってきました。
その夜、ホテルで女主人が銃で撃たれ、命を落とします。フォイルとミルナーは殺人事件の捜査に乗り出しました。
政治家が狙われた可能性も含め、撃った人物とその目的を調べる必要があります。ホテルに集まった人々や、少女の恋人である青年も捜査に関わってきます。
手がかりのひとつは、外務省からの行方不明の手紙です。国と国との交渉を扱う役所の手紙とあって、政治家たちの動きも無視できません。
軍の情報部員も関わり、事件の周りにはさまざまな事情が入り交じります。少女の電話線切断から始まった捜査は、ずいぶん複雑になっていました。
凶器となった銃については、持ち主が分かります。ホテルに泊まっていた店主のもので、客室から持ち出されていたのです。
ただ、銃の持ち主が分かっても、それだけで撃った人物が決まるわけではありません。フォイルは、持ち出された銃と女主人の死を結びつける事情を追います。
政治の話も盗まれた銃も出てきて、私はついそちらに気を取られてしまいました。女主人が殺された理由を、落ち着いて追うフォイルが頼りになります。
捜査のため、フォイルは関係者にホテルにとどまるよう指示します。しかし国会議員は、サムに自分たちを駅まで車で送るよう要求してきました。
妻や政府機関の女性も連れて出ようとしますが、サムは応じません。相手が議員でも、フォイルの指示を守ります。
サム、ここは譲らなくて正解! 偉い立場の人に強く言われても、車を出さないところが頼もしいです。
捜査を進めるフォイルは、殺人そのものを軽く扱う態度にも向き合います。軍の情報部員にとって、女主人の死は邪魔で、自分の仕事とは関係のないことでした。
しかしフォイルは、その見方に同意しません。情報部員の都合とは別に、人がひとり殺された事件として調べ続けます。
自分の仕事に関係がなければ、人の死もそんな扱いになるんですね。フォイルがそこで同調しなくて良かったです。
そして明らかになった犯人は、女主人の夫でした。妻の支配から逃れたいという思いが、殺人の動機だったのです。
政治家の主張や秘密の集まりを調べた先にいたのは、ホテルで妻と一緒に働く夫。女主人を殺したのは、その身近な相手でした。
妻に支配される暮らしがつらかったとしても、殺して自由になろうとするなんて。夫が犯人だと分かって、なんとも嫌な気持ちが残りました。
少女の行動についても、その背景が分かってきます。彼女は女主人に脅され、恐怖から電話線を切る行動に出ていたのでした。
最初はドイツ軍への協力を誇るように話していた少女。しかし、その言葉だけでは、彼女が置かれていた状況は分かりません。
フォイルは少女に、恋人の青年のことを忘れないよう促します。政治家や女主人の言葉に影響されていた彼女に、青年の存在を思い出させるのでした。
あんなに強がっていた子が、実は怖がっていたと分かるとつらいです。青年が自分のことを気にかけていたことは、忘れずにいてほしい。
刑事フォイル シーズン1「臆病者」の感想まとめ
いちばん残ったのは、ミルナーの妻が義足を寝室に置くことまで嫌がった場面です。あれはきつかった。
足を失って帰ってきた本人が、毎日の生活に慣れようとしているところです。家では少しでも楽に過ごしてほしいのに、必要な義足の置き場所にまで気を使わなくてはいけません。
妻にも受け止めきれない気持ちがあることは分かります。でも、ミルナーが義足の話をすることまで拒まれるのは、見ていてつらかったです。
だから、雨のなかで親切にしてくれた政治家に心が向くところも、簡単には責められませんでした。自分に声をかけ、話を聞いてくれる人がありがたくなるときはありますよね。
それでも、あの政治家の周りで起きていることはひどい。批判した通行人に暴力を振るう人たちがいる以上、車に乗せてもらった親切だけで安心はできません。
少女も、最初の強気な言葉には驚きました。けれど、女主人から脅されていたと分かったあとでは、電話線を切った場面を思い返す気持ちが変わりました。
あの子にまで、敵が来れば報われるという話を信じ込ませないでほしい! 自分を心配する青年の言葉が、これからは届いてほしいです。
女主人は少女を追い詰めた人でしたが、だからといって殺されたことを軽く扱われていいわけではありません。情報部員の態度に流されず、犯人を突き止めたフォイルにはほっとしました。
そして、重たい話のなかでうれしかったのがサムです。駅へ送れと迫る議員にも車を出さず、フォイルの指示を守ったあの頑固さが、今回はとても頼もしかったです。
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