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クルミットです♪

今回はちょっとゾッとする事件を扱います。
被害者はひどい父親なのですが、事件の裏に隠された秘密があまりにも切ないです。
なんとあの有名な推理小説の生みの親である作家も警察署にやってきます!
どんな結末が待っているのか気になりますよね。
それでは9話を一緒に見ていきましょう!

刑事マードックの捜査ファイル シーズン1「腹話術師の明と暗」 のあらすじ

事件はある男の激しい怒りから始まります。
隣人のポルクは、自分の妻が浮気をしていると知って怒り心頭でした。
浮気相手であるグライムズビーの部屋へ勢いよく怒鳴り込みます!
壊れたドアの先でポルクが見たのは、すでに冷たくなっている男の遺体でした。

駆けつけたウィリアム・マードック刑事が現場を調べます。
被害者のグライムズビーは四十五歳で、昼間からお酒ばかり飲んでいた港湾労働者でした。
近所でも評判の飲んだくれです。
単なる急性アルコール中毒で命を落としたのでしょうか?
マードックは遺体の異変を見逃しません。

被害者の舌と喉はひどく腫れ上がり、焼けただれていました。
部屋には強いニスの臭いが充満しています。
家具などに塗るニスを無理やり飲まされた痕跡でした。
喉には右利きの人物によって強く押さえつけられたあざが残っています。
何者かが無理やり劇物を流し込んで殺害した事件でした!


怒鳴り込んだ先で浮気相手の遺体を見つけるなんて、ポルクも腰を抜かしたと思います。それにしてもニスを無理やり飲ませる手口、想像しただけで喉が痛くなります!

ポルクはマードックに大切な証言をします。
被害者の妻は十五年も前に亡くなっていました。
しかし一人息子のハーコートが、定期的に食べ物を持ってきて父親の世話をしていたそうです。
ひどい父親を見捨てずに面倒を見るなんて、立派な息子ではないですか?
そのとき現場の部屋に、突然どこからか声が響き渡ります。

「奴はここにいる」という不気味な声でした。
いったい誰の声でしょうか?
部屋のクローゼットを開けると、中には腹話術の人形を抱えた息子のハーコートが震えながら隠れていました!
父親が殺された部屋の物入れに潜んでいたなんて、怪しすぎますよね。


クローゼットから急に声が聞こえてくるなんて、ホラー映画みたいで心底ゾッとしました。あんな不気味な人形と目が合ったら叫んでしまいそうです!

一方、今回の捜査には特別な同行者が加わっていました。
世界的に有名なシャーロック・ホームズを生み出した作家の男性です!
彼はトロントに戻り、マードックの最新の科学捜査を観察して新作小説のヒントを得ようとしていました。
しかし作家には、個人的な別の目的もあったのです。

検視官のジュリア・オグデンと作家は、過去に有罪判決を受けた別の殺人事件を再調査していました。
すると驚くべき証拠が見つかります!
被害者は殺害されたのではなく、自然死だった可能性が極めて高かったのです。
これなら服役中の男性の無実を証明できるのではないかと思います?

作家は急いでマードックとトーマス・ブラッケンリード警部のもとへ走ります。
しかし警部から告げられた現実はあまりにも非情でした。
その無実の男性は、ほんの数日前にすでに絞首刑に処されていたのです!
真実が明らかになっても命は戻りません。
あまりの理不尽さに胸が締めつけられます。


あと数日早く分かっていれば助かった命だと思うと、悔しくてやりきれません。ジュリアや作家の無念そうな表情を見ていて、私も胸が痛みました。

そのころマードックは、息子のハーコートから事情を聴いていました。
彼が肌身離さず持っている人形には、生き別れた双子の兄弟の名前がつけられていました。
ハーコートは悲痛な過去を語り始めます。
昔、貧しかった両親は双子を二人とも育てることができず、片方の赤ん坊を手放したというのです。

残されたハーコートはその事実を知らされずに育ちました。
しかしある日、腹話術のショーのポスターを見た双子の兄弟が、自分と瓜二つのハーコートを訪ねてきたそうです。
家族として会いたいと願ったハーコートは、父親の住む場所を教えてしまいました。
ところが兄弟は父親への激しい復讐心に燃えていたのです!
父親を殺害した兄弟は、自分に罪を着せようとしたのだとハーコートは涙ながらに訴えます。

自分だけが親元に残り、兄弟を路上生活の地獄へ追いやったと自分を責めるハーコート。
「どうして僕だけが家に残されたのか」と嘆く姿は本当に痛々しいものでした。
父親への憎しみから犯行に及んだ双子の兄弟は、いまも逃走中なのでしょうか?


路上で過酷な暮らしをしてきた兄弟の怒りも理解できますが、親切にしてくれた双子の片割れを罠にハメるなんて、ちょっと酷すぎやしませんか?

しかしマードックは違和感を拭えません。
捜査を進めたマードックは、家の中からあまりにも恐ろしいものを発見します。
なんと床下に埋められていたのは、十五年前に亡くなっていた子どもの遺骨でした!
本物のハーコートは、わずか十歳のときに暴君だった父親によってすでに命を奪われていたのです。

では、今まで腹話術師として父親の世話をしていた男は誰だったのでしょうか?
すべては巧妙に仕組まれた入れ替わりの罠でした!
腹話術師として生きていた男こそが、赤ん坊のときに捨てられたもう一人の兄弟だったのです。
彼は死んだ兄弟の名前を名乗り、父親への復讐と、幼くして殺された兄弟の無念を晴らす機会をずっと狙っていました。

男は父親を自らの手で葬り去ったあと、存在しない逃走中の兄弟をでっち上げました。
架空の犯人を追わせることで、自分はまんまと容疑から外れようとしたのです!
マードックがこの恐るべき真実に気づいたときには、すでに時間は過ぎ去っていました。
警察署は大混乱に陥ります。

ブラッケンリード警部はジョージ・クラブツリー巡査たちに「すぐに全員でこの男を捜せ!」と怒鳴り散らします。
しかし男は、自分の分身のように大切に扱っていた腹話術の人形をあっさりと捨てていました。
そして夜の闇の中へ、煙のように姿を消してしまったのです!
最後まで犯人を捕まえられなかったマードックの苦い表情が焼きつきます。


まさか人形の持ち主のほうが捨てられた側の兄弟だったなんて、完全に騙されました!復讐を遂げて夜の闇に消えていく姿、悪い奴なのにどこか哀しいです。

刑事マードックの捜査ファイル シーズン1「腹話術師の明と暗」 の感想まとめ

一番強烈だったのは、犯人の男があれほど大事に抱えていた人形をあっさり道端に放り出して闇に消えていった場面です。
ずっと人格が乗り移ったかのように話しかけていたのに、用が済んだらただの人形として捨てる冷徹さに背筋が寒くなりました。
あれは双子の兄弟への未練だったのでしょうか?
それとも警察を欺くための最初からの冷たいお芝居だったのか、本当に気になります。

被害者となった父親のグライムズビーには、まったく同情できません!
浮気三昧で酒浸りなだけでも迷惑なのに、貧しいからと赤ん坊を手放し、残った息子まで幼い命を奪っていたなんて父親失格です。
床下から小さな遺骨が見つかったときは、あまりのひどさに怒りで震えました。
こんな親のもとに生まれた双子が不憫でなりません。
犯人の男が父親にニスを飲ませた手口は残酷ですが、積年の恨みを思うとやるせない気持ちになります。

そしてもう一つ忘れられないのが、作家とジュリアが追っていた冤罪の一件です。
無実だと分かった瞬間に「もう処刑された」と告げられるなんて、あまりにも酷な現実ですよね。
当時の法律や裁判の制度では、一度下された判決を覆すのは時間との闘いだったのでしょう。
科学捜査がまだ発展途上だった十九世紀末のトロントだからこそ起きてしまった悲劇だと思います。
せっかく真実を突き止めたのに、救えなかった命があるという事実は重く心に残りました。

いつもなら見事なひらめきで事件をきれいに解決してくれるマードックですが、今回は完全に犯人の一枚上を行かれてしまいましたね。
逃げられて悔しそうに夜空を見つめるマードックの横顔がとても印象に残っています。
逃亡した男を必死に追おうと走るクラブツリーたちの姿にも、やり場のない苛立ちがにじみ出ていました。
姿を消したあの男は、どこか遠い街でまた別の名前を名乗って生きているのでしょうか?
空っぽになったクローゼットと置き去りにされた人形の顔を思い出すたび、なんとも言えない苦い後味が広がります。

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