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クルミットです♪
ケンブルフォードに人気ラジオクイズ番組がやって来て、マッカーシー夫人とバンティが決勝へ進みます。ところが一座の下宿で女主人が煙に巻かれて亡くなり、続いてアナウンサーも浴槽で見つかります。
それでは57話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
ブラウン神父 第57話 シーズン5第12話のあらすじ
BBCの人気ラジオクイズ番組が、新任プロデューサーの発案で地方を回ることになり、ケンブルフォードにやって来る。村の会館で出場者の予選が開かれ、マッカーシー夫人とバンティが本番の決勝に進んだ。グッドフェローと、一座が泊まる下宿の女主人は敗退する。
この番組には裏の仕込みがある。気に入らない出場者は聞き違いを誘う引っかけ問題で落とし、愛される年配女性と若い娘を決勝に残すのが一座のやり方だった。下宿の女主人もこの手で落とされている。
番組の決まり文句は「あなた次第」なのに、決勝に誰が残るかは最初から制作側次第。予選の時点でこの仕込みを見せておく構成が、後の事件で動機の目くらましとして効いてきます。
新任プロデューサーはバンティに村の案内を頼み、夕方二人で散歩に出る。途中、一座の下宿から煙が出ているのを見つけ、彼は子猫を助けに中へ入った。女主人はその家で亡くなっていた。鐘つきの練習に出ていたはずが、子猫を気にして早めに戻っていたという。
警察は煙突の詰まりによる事故と見る。だがブラウン神父は、教会の真鍮磨きまで念入りだった女主人が煙突の詰まりを放っておくはずがないと考える。バンティが裏の窓から入り込み、煙突の中から蝋と砂利を詰めた金網が見つかった。火の熱で蝋が溶け、煙道を塞ぐ仕掛けだった。
バンティは一座をモンタギュー邸に泊めると決め、神父はその身を案じる。一座が警察に呼ばれている間に荷物を調べたバンティは、アナウンサーの日誌を見つけた。奔放な私生活の記録に加え、女主人の死を自分にとって好都合とする書き込みがあった。
アナウンサーが挙げたアリバイの映画は、まだ公開前だったと判明する。ところが本人は邸から姿を消していた。残る面々が神父も交えてリハーサルを続けていると、上階から音楽が流れ出す。鍵のかかった浴室で、彼は冷たい水を張った浴槽の中で死んでいた。
マロリー警部補は、女主人殺しが露見しかけたアナウンサーの自殺と見る。一方で、冷水につかった遺体は死後硬直が遅れることから、死亡時刻が見かけより早い可能性が浮かぶ。
決勝の生放送では、猫や子猫にまつわる問題が出る。放送中に神父は新任プロデューサーを呼び出し、真相を突きつけた。彼はバンティに心を奪われ、無人のはずの下宿を煙で満たし、子猫を救う英雄を演じるつもりだった。女主人が早く戻ったのは計算外だった。
アナウンサーは煙突に仕掛けを入れる場面を見ていて、事情を知っていた。親切を装って食事に誘い、自作の喜劇台本を番組に通すよう迫る。邸に戻っても浮かれて騒ぐ彼を黙らせようと、プロデューサーはテディベアを口に押し当て、そのまま死なせてしまった。
遺体は冷水の浴槽に沈めて浴室に鍵をかけ、自分はリハーサルを招集してアリバイを作った。午後六時まで放送のない局に合わせておいたラジオが、皆の揃った時間に鳴り出す仕組みだった。
神父は、逃げれば絞首刑だが、警察に話せば懲役で済むかもしれないと説く。アナウンサーが罪を苦にして自殺したとすでに報じられていると聞いた彼は、生放送のマイクの前で二人を殺したと自白し、バンティへの想いまで口にした。警察が逮捕に向かう。
自白の舞台がよりによって全国放送の生放送。誤報を正したい律儀さと、告白まで電波に乗せてしまう不器用さが同居していて、聞いているほうが落ち着かなくなります。
決勝は引き分けということになった。女主人が亡くなった晩に行き先を隠していた司会者は、かつらを作りに行っていたと明かし、十年続けた番組を降りると告げる。ピアノ伴奏の女性も、積年の不満を並べたうえで彼への想いを打ち明けた。日曜の夜の楽しみをなくしたマッカーシー夫人に、神父は番組の歌で答える。
ブラウン神父 第57話 シーズン5第12話の感想まとめ
今回いちばん印象に残ったのは、犯人の計画がそもそも殺人ではなかったことです。煙突に仕掛けを入れて英雄になる自作自演、しかも見せたい相手は知り合ったばかりのバンティ。動機の幼さと仕掛けの手の込みようの落差が大きく、真相を聞いた瞬間に呆れと気の毒さが同時に来ました。
手掛かりの置き方も好みでした。女主人が教会の真鍮をぴかぴかに磨く人だったという神父の記憶から、煙突の細工に行き着く流れは、村の人をよく知る神父ならでは。終盤の、放送開始前の局に合わせたラジオという種明かしも、ラジオ番組が舞台の回らしくて納得です。
アナウンサーの日誌は見事な陽動でした。女主人の死を好都合と書いた一文はいかにも怪しいのに、実際は真相を知ったうえで巡ってきた好機のことで、それが恐喝と二人目の死につながります。番組の仕込みも、私生活の噂も、一座の中ではとっくに周知の話だったのが皮肉ですね。
生放送での自白は受け止め方が分かれそうです。アナウンサーに着せられた汚名を晴らそうとするのは筋が通っていますが、同じマイクでバンティへの告白まで流してしまう。本人なりの誠意なのでしょうが、名指しされた側はたまったものではありません。
事件の外側では、司会者のかつらの一件と、ピアノ伴奏の女性の告白が後味を軽くしてくれました。十年分の文句を並べてから想いを伝える流れは、いがみ合ってきた二人らしい。決勝が引き分けで終わった今回、番組の歌で締める神父の返しはちょうどいい落としどころでした。
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