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クルミットです♪
今回は、人気歌手が飛行機事故を装って妻たちを殺す「白鳥の歌」です。
大勢の前で歌う姿からは想像しにくい、妻との険しい関係。けれど、その苦しさを知っても、彼が選んだ方法にはうなずけません。
歌手の穏やかな人当たりに、つい気持ちが緩むこともある今回。コロンボが最後に車内で流す歌には、私もちょっと胸が詰まりました。
犯行の準備から、山中で迎える結末まで振り返ります。
それでは22話を一緒に見ていきましょう!
刑事コロンボ シーズン3第7話「白鳥の歌」のあらすじ
神への信仰を歌うゴスペルで、多くの人に愛されている人気歌手。舞台では妻もコーラスに加わっていますが、夫婦の仲はうまくいっていません。
妻は、彼が刑務所から出るのを助け、歌手として歩み始めるきっかけを作った人でした。
しかし今は、公演の収益をすべて自分の宗教活動につぎ込ませています。大きな礼拝施設の建設も進めていて、夫が稼いだお金を自由に使わせる気はないのです。
これほど売れているのに、本人は車さえ持っていません。
自分が働いたお金なのに、何ひとつ自由にならないのはきついですね。妻の押しの強さにも、だんだんイライラしてきます。
妻がそこまで強く出られるのには、理由がありました。
彼は以前、当時16歳だったコーラスの女性と性的な関係を持っています。妻はその犯罪を証明できる立場にあり、従わなければ警察に知らせると脅していたのです。
被害に遭った女性は、今もコーラスの一員です。妻は彼女をそばに置き、夫を支配するために利用していました。
その女性のことを、夫を言いなりにするために使うの? 妻のやり方にも腹が立つし、そもそも彼がしたこともひどかった。
歌手は妻の監視と脅しから逃れようと、殺人を計画します。狙ったのは妻だけでなく、過去の犯罪を証言できる女性もでした。
二人を自分が操縦する小型飛行機に乗せ、次の公演地へ向かう途中で殺す計画です。
出発にあたり、彼は大切なギターを妻の弟に預け、別に運んでもらうことにしました。普段は飛行機にも持ち込むギターを、この便には乗せなかったのです。
そして機内では、妻と女性に睡眠薬入りのコーヒーを飲ませます。
ギターは残しておくのに、二人の命は奪うつもりなんですね。この準備を見ていると、彼に同情しかけた気持ちが引っ込んでしまいました。
二人が眠ると、歌手は航法用の書類を入れる箱から、隠しておいたパラシュートを取り出します。
自分だけが機外へ飛び降り、操縦する人のいなくなった飛行機は山中へ墜落。妻とコーラスの女性は命を落としました。
本人も無傷では済まず、着地の際に脚を負傷しています。それでもパラシュートを隠し、燃える機体の残骸の近くへ移動するのです。
事故の衝撃で機外に投げ出され、偶然助かったように見せるためでした。
脚を痛めても、まず証拠を隠すんだ……。眠らされた二人が飛行機に残っていることを思うと、見ていてつらかったです。
歌手は、悪天候の中を飛んだために墜落したと説明します。航空事故の調査官も、その話を受け入れて事故として処理する方向でした。
しかし、妻の弟は納得しません。もともと歌手を信用しておらず、姉は殺されたのではないかとコロンボに訴えるのです。
コロンボも現場を調べるうち、事故だけでは説明しにくい点に気づき始めます。
そのひとつが、航法用の書類を入れる箱でした。中に書類があったなら残るはずの紙の灰が、見当たらなかったのです。
実際には、歌手がパラシュートを入れるため、書類を抜いていました。コロンボはその箱に何が入っていたのかを探っていきます。
焼け跡に残った物だけでなく、残っていない灰まで気にするコロンボ。そこにも手がかりがあった!
ギターが機内になかったことも、引っかかる点です。いつも手元に置いている大切な物を、なぜこの便に限って弟に預けたのでしょうか?
そして、持ち込まれたはずのコーヒーの魔法瓶も見つかりません。
魔法瓶には、二人を眠らせた薬の痕跡が残るおそれがありました。歌手はそれを避けるため、脱出する前に機外へ捨てていたのです。
調べていくと、楽団のナイロンの布がなくなっていたことも分かります。その量は、小さなパラシュートを作るのに足りるものでした。
箱の中の空間、消えた布、墜落から生還した歌手。コロンボは、手製のパラシュートで飛び降りたのだと考えるようになります。
空から一人だけ逃げたなんて、最初に事故の説明だけ聞いたら信じてしまいそう。でも、あの空の箱はごまかしきれなかった!
歌手は、捜査に来るコロンボに親しげに接します。コロンボも彼の歌を好んでいて、二人のやり取りはどこか穏やかです。
ただ、調べる手を緩めることはありません。事故だと考えていた調査官にも、コロンボは自分の推理を説明していきました。
問題は、脱出に使ったパラシュートです。山のどこかに隠されていると考えられても、場所までは分かっていません。
そこでコロンボは、魔法瓶を捜すため、ボーイスカウトに山を探してもらうと歌手に告げます。野外活動などをする少年たちが、大勢で捜索するという話でした。
魔法瓶を捜して山を歩けば、別の隠し物が見つかる可能性もあります。
しかし、話を聞いた歌手は動じた様子を見せません。
あんな物を山に置いてきているのに、ずいぶん落ち着いているなあ。私のほうが、その捜索の話を聞いてそわそわしてしまった。
その後、空港でコロンボは小さなことに気づきます。歌手がレンタカーの鍵を返さず、持ったまま飛行機に乗ったのです。
車をもう使わないなら、鍵を持っていく必要はありません。コロンボは、歌手が戻ってきて再び車を使うつもりだと見抜きました。
そしてその夜、歌手はレンタカーで山へ向かいます。隠していたパラシュートを掘り出し、回収しようとしたのでした。
平気そうにしていたのに、やっぱり取りに来た! 空港で持っていた鍵が、ここへ戻る予定を教えてしまったんですね。
パラシュートを持って車へ戻った歌手を、コロンボが待ち受けていました。隠していた証拠を、自分で持ち出したところを押さえられたのです。
歌手は観念しますが、捕まったことにどこかほっとしている様子もあります。罪の意識が、ずっと彼を苦しめていました。
山中で殺人犯と二人きりになって怖くないかと、歌手はコロンボに尋ねます。
コロンボは恐れていません。自分が捕まえなくても、いつか彼は罪を告白すると感じていたのです。
そして車内に流したのは、その歌手の歌でした。冒頭のステージでも歌われていた曲です。
これほどの歌を歌える人が、すべて悪い人間だとは思えない。コロンボは、そんな気持ちを彼に伝えます。
捕まえたあとで、その人の歌をかけるんだ。二人が亡くなった悲しさは残ったままですが、コロンボの接し方には胸が詰まりました。
刑事コロンボ シーズン3第7話「白鳥の歌」の感想まとめ
いちばん心に残ったのは、山中の車でコロンボが歌を流す場面です。すぐそばには、その歌を歌った犯人がいるんですよね。
あそこで責め立てる言葉が出てこないのが、コロンボらしくて良かったです。罪を認めた相手にも、いつものように話しかけていました。
歌手が、捕まって少し救われたように見えるのも切なかった。自由になりたくて二人を殺したあと、今度は罪悪感に苦しんでいたのですから。
ただ、私はコーラスの女性のことが、最後まで気にかかりました。
16歳のときに被害に遭い、その後は妻の脅しの道具にされ、最後には口を封じるために殺されてしまう。彼女の立場を思うと、あまりにひどいです。
妻が夫を追い詰める場面には腹が立ちましたが、彼女まで飛行機に乗せた歌手には、やっぱり怒りが残ります。あの二人を眠らせるコーヒーが嫌だった。
それでも、コロンボと親しげに話す姿や歌声に、こちらの気持ちが緩む瞬間はありました。だからこそ、機内で何をした人なのかを思い出すたびに複雑になる回でした。
捜査では、レンタカーの鍵が好きでした!
パラシュートを自分で用意するほど考えていた人が、戻ってきたときに使う車の鍵を、そのまま持っていく。そこに気づくコロンボを見て、うれしくなりました。
山を探すという話をして、相手が動くのを待つところも頼もしかったです。歌手が平静に見えていたぶん、車のそばで待っていたコロンボにほっとしました。
そして、捕まえたあとのあの歌。冒頭で聴いたときよりも、歌っている本人のことが気になってしまいます。
罪の意識に苦しんでいたと認める歌手のそばで、彼の歌を流すコロンボの優しさが、じわっと胸に残りました。
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