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クルミットです♪
「奪われた旋律」では、若い作曲家が書いた音楽を、師匠が自分の作品として発表しています。独立したいという願いに返ってきたのは、成功への約束と殺害計画でした。コロンボ警部は、転落した青年の靴や、落ちるときの様子を確かめます。
それでは68話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
刑事コロンボ 第68話 シーズン10第13話「奪われた旋律」のあらすじ
映画音楽で成功した作曲家には、才能ある若い助手がいました。しかし近年の作品の多くを実際に書いていたのは、その助手です。受賞した音楽まで、師匠の名前で世に出ていました。
助手はいつまでも名前の出ない仕事を続けるつもりはありません。映画監督へ事情を話し、自分の仕事を得ようとします。師匠にとっては、それまでの名声が崩れる危機でした。
師匠は怒る代わりに、青年の将来を支えるように振る舞います。監督への紹介や、演奏会で指揮をする機会を約束しました。青年は、自分にも道が開けると喜びます。
自分の曲を奪ってきた人に、それでも期待してしまうのが切ないです。応援する言葉が本当ならよかったのに、師匠は別の準備をしていました。
師匠は乾杯の飲み物へ薬を入れ、青年を意識のない状態にします。そして撮影所の屋上へ運びました。そこは青年が普段から指揮の練習をしていた場所です。
屋上には貨物用エレベーターの開口部があります。師匠はその扉の動きを利用し、あとから青年が屋上から落ちるよう仕掛けました。本人は演奏会の会場へ戻り、指揮台に立ちます。
青年が転落した時刻、師匠は観客の前にいました。練習中に誤って落ちた事故なら、舞台で指揮していた人が疑われる理由は薄くなります。師匠はその時間差を利用したのでした。
コロンボは、落下を目撃した人から話を聞きます。青年は落ちるときに叫んでいませんでした。意識がある人の転落としては、その静かさが引っかかります。
青年の手にあった傷の血液からは、眠らせる薬の存在も分かりました。転落する前から意識を失っていたなら、叫び声がなかったことに説明がつきます。事故という見方が揺らぎ始めました。
足元にも疑問があります。青年が履いていた靴は、本来のサイズより二つも大きかったのです。自分でその靴を選び、練習をしていたという説明には無理があります。
大きすぎる靴を履かされても気づかない状態だった。細かな違和感が、青年は自分で屋上へ来たのかという疑いにつながっていきます。
家の鍵が見当たらないことも含め、警部は青年の身支度と行動を確かめます。師匠が話す普段の練習場所や様子も、そのまま事故の説明には使えなくなっていきました。
警部は貨物用エレベーターの動きを調べ、屋上から落ちる仕組みをたどります。師匠は、自分が舞台へ移動するまでの時間を作るために、機械の動きを使っていたのです。
エレベーターの音に気づけば、普通なら危険を避けられたはずです。師匠も音が聞こえることを認めます。しかし薬で眠っている青年には、それができませんでした。
こうして転落の仕掛けが示され、舞台にいたことだけでは犯行を否定できなくなります。青年の音楽を自分の功績としてきた師匠は、今度は青年の普段の練習まで、殺人を隠すために利用していました。
刑事コロンボ 第68話 シーズン10第13話「奪われた旋律」の感想まとめ
大きすぎる靴の話が、私は一番気になりました。転落事故という言葉だけで考えていると見過ごしそうですが、自分の足に合わない靴を履いたまま練習するのはおかしい。警部が青年の側から状況を確かめるところがよかったです。
師匠が仕事の機会を約束する場面は、結末を知るとつらくなります。青年が欲しかったのは、自分の名前で音楽を作ることでした。その望みを認めるふりをして近づくのが、ずるいです。
ただ、事件の仕組みが分かることと、師匠一人の犯行だと決定づけることは別です。終盤は、犯人しか持てない証拠で一気に決まる回に比べると、私には少し弱く感じられました。転落の説明に納得しても、もう一押しを見たかったです。
音楽で認められたかった青年が、自分の曲を演奏する機会まで奪われるのが残念でした。舞台で指揮する師匠を見るたび、そこへ立ちたかった青年の方を思い出します。
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