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クルミットです♪
今回は、礼拝中に若い男性が突然亡くなる事件から始まります。亡くなったネイサンには、結婚したいと願っていた女性がいました。
その女性デブラには、別の婚約者がいます。けれど、二人の恋の行方を追っていると、デブラの父親の身勝手さにだんだん腹が立ってくるんです。
娘の結婚にも、工場で働く人たちにも、自分の都合を押しつける父親。最後にサイモンが取った行動には、つらい気持ちが残りました。
それでは24話を一緒に見ていきましょう!
刑事マードックの捜査ファイル シーズン2第11話「運命の人」のあらすじ
ユダヤ人の貧しい人々が暮らす地区、ウォード。そこにあるシナゴーグで、礼拝中にネイサン・シーボルトが突然亡くなります。
シナゴーグは、ユダヤ教の礼拝所です。人々が祈りをささげる場所で起きた死を、ウィリアム・マードック刑事が調べることになりました。
遺体を調べたジュリア・オグデン医師は、ヒ素による中毒が死因だと突き止めます。ネイサンは長い間、繰り返しヒ素にさらされていたのです。
突然倒れたと聞くだけでも驚くのに、その前から少しずつ毒にさらされていたなんて。気づかないまま過ごしていた時間を思うと、嫌な気持ちになります。
ネイサンは工場で働いており、その工場の経営者の娘、デブラ・ベーグルマンと愛し合っていました。しかし、二人が結婚することをデブラの父親は認めません。
もともと二人には、子どもの頃に親同士が取り決めた婚約がありました。デブラの父親は、その頃はネイサンの家にお金があると思い込んでいたのです。
その思い違いがわかると、父親は二人の結婚に反対するようになります。自分で結婚の約束をしておきながら、相手の懐事情で態度を変えていたのでした。
お金があると思った時は結婚させようとしていたんですよね。二人が本当に好きになっても認めないなんて、あまりにも勝手!
事件の半年前、ネイサンは結婚契約書を持ち、ラビのもとを訪ねていました。ラビとは、ユダヤ教の宗教指導者のことです。
しかしラビは、ネイサンの申し立てを退けます。ユダヤ法では、結婚する女性本人の同意を確かめる必要があったからでした。
昔の約束や契約書だけでは、結婚を認めることはできません。ネイサンがどれほどデブラを慕っていても、彼女自身の意思を確認する必要があります。
ここでデブラ本人の気持ちを確かめようとしてくれたのは、ほっとしました。親が決めた約束だけで、話を進められたら困りますものね。
デブラもネイサンを慕っていたと思われますが、すでに医師のサイモン・ゴールドバーグとの結婚に同意していました。父親が娘の結婚相手に選んだのは、このサイモンだったのです。
サイモンはデブラより年上で、裕福な男性でした。彼との結婚には、父親自身の商売に役立つという事情もあります。
娘が好きな相手よりも、自分の事業に都合のいい相手。父親はネイサンとの関係を許さず、サイモンとの結婚を進めようとしていました。
娘の結婚まで商売の都合で決めるの? デブラが同意したと聞いても、この父親がそばにいると思うと、すんなり受け取れません。
捜査では当初、恋敵の嫉妬が疑われます。ネイサンとデブラ、そして婚約者のサイモンの関係が、事件につながっているように見えたのでした。
マードックは調べるうちに、デブラが自分の意思に反してネイサンから引き離されていたのではないかと考えます。結婚への同意にも、父親からの強制があったと疑うのです。
そして、デブラにもヒ素中毒の疑いが浮かびます。亡くなったネイサンだけでなく、彼を慕っていた彼女まで、同じ毒に苦しんでいたのでした。
デブラの体まで心配になってきました。好きな人を亡くしたうえに、自分まで毒の被害に遭っているなんて、つらすぎます。
一方、工場では別の問題が起きていました。ネイサンの親友が、働く人たちをまとめて労働組合を作ろうとしていたのです。
労働組合は、働く人が集まり、賃金や働く条件について雇い主と交渉するための組織です。デブラの父親が経営する工場では、従業員たちが搾取されていました。
そして、その親友が父親の手下たちに激しく殴られてしまいます。組合を作ろうとしたことが、暴行の原因でした。
働く条件を変えようとしたら、手下を使って殴らせるなんて! 娘への仕打ちにも腹が立ちましたが、従業員にまでこんなことをする父親には、もううんざりです。
親友への暴行をきっかけに、マードックの捜査は工場での出来事へ向かいます。ネイサンの死には、恋愛関係とは別の理由が隠れていたのです。
毒が仕込まれていたのは、工場で使う蒸気アイロンでした。蒸気を利用して衣類のしわを伸ばす道具が、人の命を奪うために使われていました。
犯人はデブラの父親です。ただし、もともと殺そうとしていたのはネイサンではありません。
狙われていたのは、労働組合を作ろうとしていたネイサンの親友でした。父親は、工場で働く人たちをまとめようとする彼を排除するため、アイロンに毒を仕込んだのです。
ところが、親友とネイサンは勤務を入れ替えていました。そのため、毒によって命を落としたのはネイサンのほうだったのでした。
いつもの仕事で使う道具に毒が入っているなんて、避けようがないですよね。勤務を代わったことが命にかかわってしまったネイサンも、親友も気の毒です。
ネイサンは、デブラとの交際を理由に毒を盛られたわけではありませんでした。父親が組合づくりを潰そうとした結果、娘の愛する男性が犠牲になったのです。
父親が最初に狙った相手と違っていたとしても、やったことは変わりません。従業員を殺すために仕込んだ毒が、ネイサンの命を奪いました。
そしてサイモンは、デブラが本当に愛していたのはネイサンだったと知ります。彼女との結婚は、父親が強いていたものだったのです。
サイモン自身は、デブラを深く愛していました。しかし、父親の意向に従って結婚を進める自分も、彼女を苦しめていたと悟ります。
サイモンがデブラを好きだったことまで、嘘だったわけではないんですね。だからこそ、ここで結婚をやめて、彼女の気持ちを受け止めてほしかったです。
ところがサイモンは、マードックやトーマス・ブラッケンリード警部、巡査たちがいる前で、デブラの父親を撃ち殺してしまいます。
警官たちの目の前で犯した殺人です。サイモンは、自分が逮捕され、絞首刑になることを承知していました。
父親を殺し、自分も処刑されることで、デブラを二人から解放する。そのためにサイモンは、逃げる余地のない行動を取ったのです。
そこまで自分を追い込まなくてもよかったのに。デブラを自由にしたいという気持ちはわかっても、このやり方は悲しいです。
ネイサンを奪った父親は殺され、サイモンも自ら死刑へ向かう道を選びました。デブラと結婚しようとしていた二人の男性は、どちらも彼女と生きることができなくなってしまいます。
刑事マードックの捜査ファイル シーズン2第11話「運命の人」の感想まとめ
一番心に残ったのは、サイモンが警官たちの前でデブラの父親を撃ったところです。逮捕されるとわかったうえでの行動だったことが、きつかった。
デブラを父親から解放したいだけでなく、自分からも自由にしたかったんですね。そこまで思うなら、生きたまま彼女との結婚を諦めてほしかったです。
愛している相手が別にいると知るのは、サイモンにとって苦しいことだったと思います。それでも、デブラにはすでにネイサンを亡くした悲しみがあるのに、と引っかかりました。
父親には本当に腹が立ちました。ネイサンの家にお金があると思えば婚約させ、そうではないとわかれば、今度は裕福な医師との結婚を娘に押しつける。
娘が誰を好きなのか、少しは聞いてあげて!
ラビが女性本人の同意を確かめようとした場面を思い返すと、余計にそう感じます。結婚に同意したという形だけ整っていても、父親に強いられていたら、デブラは苦しいままです。
工場の親友への仕打ちも嫌でした。働く人たちでまとまろうとしただけで殴られ、命まで狙われるなんて、安心して仕事もできません。
毒入りのアイロンを使ったネイサンのことを思うと、悔しくなります。結婚を邪魔されていた彼が、働く場所でまで、同じ父親の身勝手さの犠牲になってしまった。
デブラとネイサンが望んでいたのは、二人で結婚することでした。その願いを邪魔し続けた父親のために、ここまで多くの人が傷ついたのがやりきれません。
サイモンがデブラの気持ちに気づいた時、結婚の話を終わらせてくれたら、それだけでも彼女を縛るものは一つ減ったと思うんです。
警官たちの前で銃を撃ったサイモンには、その手を止めて、デブラのために婚約を解くだけにしてほしかったです。
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