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クルミットです♪
赤字の駅の閉鎖騒ぎのさなか、存続を願う催しの最中にトランクから駅長の遺体が見つかる。疑われたのは、よそから来た鉄道会社の担当者。神父は、姿を消した教会の掃除係の秘密と死因の食い違いを手掛かりに真相へ迫る。
それでは63話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
ブラウン神父 第63話 シーズン6第3話のあらすじ
英国国鉄が、赤字を理由にケンブルフォード駅の閉鎖を打ち出す。知らせを受けた駅長は心臓発作で倒れたが、命は取り留めた。住民集会では鉄道会社の担当者が廃止の方針を説明し、バス会社の社長が代わりの運行を売り込む。駅長の妻はこれに強く反発した。
駅を守るための募金の催しが開かれる。ブラウン神父が演説している最中、ホームに置かれたトランクから駅長の遺体が見つかった。トランクは鉄道会社の担当者の持ち物で、近くのごみ箱からは彼の衣服も出てくる。当日の朝に二人が口論していたという社長の証言もあり、担当者は起訴された。
担当者は神父に面会を求め、殺害を否定する。駅長は事務室に若い女性を誘い込む浮気者として社内で知られていた。担当者は事件当日に駅長と会い、運動をやめなければそれを公にすると迫ったという。ただ、不利になると考えて、警察には会っていないと偽っていた。
よそ者がすんなり犯人扱いされていく中で、神父だけが立ち止まるのがいいですね。担当者は嘘をついたせいで疑いを深めてしまっていて、その不器用さもよく伝わってきます。
一方、教会の新しい掃除係の娘は、事件の日から姿を見せていなかった。マッカーシー夫人は、駅長が倒れたとき自分がこの娘と近くを通りかかっていたことを思い出す。神父とバンティが下宿の家主の女性を訪ねると、娘は運輸業界の大物と恋仲だと話していたという。事件当日の朝、その相手と話をつけに出かけたきり戻っていなかった。
神父とバンティは、祝日で人のいない駅舎の事務室を調べる。消毒薬の匂いがあり、ごみ箱が机から離れた場所に置かれ、娘がいつも着ていたコートも残っていた。その後、火の手が上がって二人は閉じ込められるが、警察に救出される。放火で捕まったのはバス会社の社長だった。会社は破産しており、駅舎がなくなれば代替バスの仕事が早く回ってくると考えたのだった。
検死の結果、頭への打撃は致命傷ではなかったと分かる。バンティとマッカーシー夫人は駅長の家で鉄道模型を見て、娘を捜しに古い車庫へ向かう。神父は、妻が吊り鉢の花で受けた賞のトロフィーに目を留めてその場に残った。神父は身重の掃除係を見つけ、父親が駅長だと聞き出す。
妻は、生まれる子を引き取って自分の子として通すつもりだった。その見返りとして、娘が駅長を殺したことを警察に黙っていると約束していた。娘は、妊娠を打ち明けたところ駅長にひどく突き放され、思わず机のトロフィーで頭を殴ったと告白する。
神父は、警察が凶器を探していたのに、なぜトロフィーが手元に残っているのかを問い、妻に持ち去ったことを認めさせる。そのうえで死因は溺死だと告げた。神父の推理はこうだ。妻は二人の口論を聞き、子どもを望み続けた自分とは逆に、夫は子を望んでいなかったと知った。そして娘を自宅へ向かわせ、事務室のごみ箱と、じょうろの水を使って夫を溺死させた。
妻は、遺体を列車で運んで湖に捨て、夫が自分を捨てて出て行ったように装うつもりだったと語る。トランクは、たまたま置いてあった担当者の物を使ったという。神父が最初に引っかかったのは、普段はだらしない駅長の身なりが、遺体では整っていたことだった。
妻は、担当者を有罪にするほどの証拠はないと言い、娘を連れて行って出産させる考えを語る。しかし娘はこれを拒み、その場で産気づいた。神父は妻に、逃げるか救急車を呼びに行くかを選ばせる。神父の介助で男の子が生まれ、やがて救急車と警察が到着した。
自分は人殺しだと思い込まされていたと知った娘が、きっぱり拒む場面は気持ちがよかったです。
後日、娘は家族には受け入れてもらえなかったものの、家主の女性のもとで子を育てることになる。家主の女性は、未婚で産んだ子を取り上げられた過去を明かす。自由の身となった担当者は神父に礼を述べた。代替手段だったバス会社の社長が収監されたため、駅の閉鎖も見送られると告げる。
ブラウン神父 第63話 シーズン6第3話の感想まとめ
今回の肝は、凶器はトロフィーだと思わせておいて、死因は溺死だったという二段構えです。娘の告白はそのまま事件の答えに見えます。それを、警察の捜索後もトロフィーが家に残っていたことと、溺死という死因から崩していく流れが、すっきりしていて楽しめました。
神父が最初に疑いを抱いたきっかけが、だらしない駅長の身なりが遺体では整っていたという点なのもいいですね。序盤からシャツの裾の話が何度か出てきて、生活感を出すための描写だと思って聞き流していました。それが犯人の習慣に結びつくとは。小さな描写を最後に回収するのは、このシリーズらしい手口です。
妻の動機は、浮気そのものより、子どもを望み続けた年月の裏で夫が正反対を願っていたと知ったことにあります。そこには同情できる部分もあります。ただ、娘に殺人の罪を背負わせ、その子を取り上げようとした計画はかなり冷たい。それを娘自身がはねつけるのが、結末としてよく効いていました。
放火で捕まったバス会社の社長が、結果的に駅存続の決め手になる皮肉もおかしいです。羽振りのよさを装っていた人物の放火と収監が、廃止の前提そのものを崩してしまうわけですから。家主の女性が自分の過去を明かして娘と赤ん坊を引き受ける締めくくりも、未婚の母と子という今回の題材とつながっていて、後味がやわらかでした。
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