ブラウン神父 第92話 あらすじ シーズン9第2話 聖句の脅迫状と真夏の氷、狙われたマッカーシー夫人

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第9シーズン第2話は、シラ書の一節になぞらえた脅迫状が町の人々に届く連続殺人。密室の焼死、真夏の氷による撲殺に続き、三通目の標的はマッカーシー夫人でした。亡き妻をめぐる因縁をブラウン神父が解きほぐします。

それでは92話を一緒に見ていきましょう!

※ここからは結末までのネタバレを含みます。

BS12で10月15日からシーズン2をリピート放送中です!(木・金曜よる9時)

ブラウン神父 第92話 シーズン9第2話のあらすじ

マッカーシー夫人の誕生日を祝う会で、宿を営む女主人が、事故で亡くなった屋敷の主人の妻には生前ひそかな相手がいたと噂する。その場では、そんな話はでたらめだと反論する声も上がった。

翌朝のミサ前、女主人は庭の芝生に「グランドー」の文字と翼のある短剣が描かれていたと、ブラウン神父に犯人捜しを頼む。子どものいたずらだと笑っていたマッカーシー夫人だが、教会の聖歌集にも同じ短剣と「ファメース」の文字が書き込まれていた。

同じ日、ミサに来なかった屋敷の主人が書斎で焼死しているのが見つかる。ドアと窓は内側から施錠され、暖炉も電気系統の故障も喫煙具もない。現場に残されたメモには、短剣と「イグニス」の文字があった。

神父は、三つの語がシラ書39章の一節から取られたものだと説明する。火、雹、飢饉、死はみな報復のために造られたという句で、短剣は「復讐の天使」を表すと見られた。マッカーシー夫人は司祭館に身を寄せ、シドが護衛を引き受ける。

夫人に恨みを持ちそうな人を挙げてもらうと、心当たりが次から次へと出てくるくだりで早くも笑ってしまいました。誰の気分も害したことがないと言い切った直後なのが、いかにも夫人らしいです。

女主人は警告を取り合わなかったが、頭部への一撃で亡くなっているのが見つかる。台所には、町の不動産を買い集め、宿の買収を断られていた実業家の名刺があった。芝生のうち頭のまわりだけが濡れていたことから、神父は高所から大きな氷の塊を落としたと推理する。

真夏に大きな氷を作れる冷凍庫は、精肉店、妻の妹が開いたアメリカ風のカフェ、実業家の邸宅の三か所だけ。マッカーシー夫人は精肉店とカフェへ、過去の投書や嘆願書を謝りに行くが、店主も妹も女主人の死亡時にはアリバイがあった。

検査で、屋敷の主人は薬を盛られ、火が出る前に死んでいた可能性が高いと分かる。夫人は、亡くなる数週間前の妻から離婚は必ず罪かと尋ねられ、誓いを守って努力するよう勧めたことを打ち明けた。実業家は神父に、冷凍庫は故障で先週修理に出し、運び出しは昔の庭師に頼んだと話す。

夫人宛てに豚の舌が届き、精肉店へ乗り込んだシドに、店主は商品をただで送るはずがないと否定する。さらに、妻の車にはスリップ痕もブレーキの異常もなく、自ら橋から落ちたのだろうと明かした。

捜査資料をこっそり見せてくれる巡査部長が、すっかり神父たちの協力者になっているのが楽しいところです。

資料によれば、妻が死んだ日、夫は出張中で妹は渡米しており、遺体を確認したのは庭師だった。その元庭師は、今は消防士になったシドの友人。神父は、彼と妻が愛し合い、女主人の噂に追い詰められた妻が夫人の助言どおり夫のもとにとどまり、自ら命を絶ったと指摘する。

神父の推理では、彼は脅迫状を届け、主人に薬を飲ませて火を放ち、最初に駆けつけた消防士として内側の鍵穴に鍵を戻した。神父は氷を実業家の冷凍庫のものと見たが、彼は冷凍庫はそのまま修理工場へ運んだと反論し、火事の時刻には教会にいたとも言う。そこで神父は、自分の冷凍庫を持ちアリバイを支えられる共犯者、姉の復讐に戻った妹の存在を挙げる。

司祭館では、妹がマッカーシー夫人の紅茶に薬を混ぜていた。姉は手紙で夫への恐怖を訴えていたと夫人を責め、薬の回った夫人を連れ出す。アメリカで減量用に流行している品で、量が過ぎれば血糖値が落ち、飢えに似た経過で死に至るという。

被害者が脅迫を受けた場所で死んでいることに思い当たり、神父とシドは教会へ向かう。倒れた夫人のそばにいた妹は、神父の懸命な説得で飲ませたものを明かし、夫人は搬送先で回復した。元庭師は別の町でバスに乗ろうとしたところを捕まり、妹は全面的に自供した。

ブラウン神父 第92話 シーズン9第2話の感想まとめ

今回いちばん感心したのは、二つの不可能犯罪を「職業」と「持ち物」で崩していく組み立てです。密室は最初に駆けつける消防士なら鍵を戻せるし、真夏の氷は自前の冷凍庫を持つ共犯者がいれば用意できる。復讐の天使どころか、ずいぶん地に足のついたトリックでした。

冷凍庫が三台に絞られた時点で、アリバイのある二人と故障中の一台が残り、一度は全員が外れたように見えるのも上手いところです。お金があるから人を殺す必要はないと言い切る実業家は感じが悪いのに筋は通っていて、その冷凍庫を誰が運んだかという一言が後で効いてきます。

動機の一端がマッカーシー夫人の善意の助言だった点はつらいです。夫人は友人として誓いを守るよう勧めただけで、妻が夫を恐れていたことは知らなかった。妹がその助言を、地獄に落ちると脅す言葉のように受け取っていた落差が、教会での対決を重くしています。

神父の説得も、怒りを頭ごなしに否定するのではなく、その痛みは間に合わなかった罪悪感だと言い当て、それでも姉の友人は救えると訴えるもの。妹が語った「正義を装った暴力」という短剣の意味が、そのまま彼女の復讐に跳ね返ってくるようで、毒の正体を聞き出す決着に説得力がありました。

噂を流した女主人は命を落とし、助言をした夫人も危うく三人目になりかけました。回復した夫人が今後は噂話に耳を貸さないと話すのは、今回ばかりは本気に聞こえます。精肉店の出入り禁止まで解けて、苦い事件のなかで少しほっとできる締めくくりでした。

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