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銀行強盗の人質になったブラウン神父の目の前で、開けた金庫から遺体が出てくる。鍵を持つのは支店長だけという密室事件に、狂言強盗と横領、隠された親子関係が絡むシーズン3第13話です。
それでは33話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
ブラウン神父 第33話 シーズン3第13話のあらすじ
教会の屋根の修理費に困るブラウン神父とマッカーシー夫人は、銀行の支店長から慈善基金で支援するという話を受けていた。そこへ覆面の強盗が押し入り、支店長と神父を金庫室へ連れていく。開いた金庫には支店長の娘婿の遺体があり、強盗は逃げ去った。
金庫の鍵は支店長しか持っておらず、前日の閉店後に美術品を預かって施錠したという。娘婿のポケットからは支店長の筆跡に似たメモが見つかり、サリバン警部補は支店長を逮捕する。のちに支店長が机に置いていた品が血の付いた状態でごみ箱から見つかり、殺人罪で起訴される。
主任行員は神父に、銀行が娘婿の会員制クラブへ資金をつぎ込み、帳簿の外で穴埋めしていたらしいと話す。そのクラブを訪ねた神父は、店員が強盗の一人だと声で見抜く。店員によれば強盗を計画したのは娘婿で、神父を金庫へ連れて行くよう指示されていた。
神父は拘留中の支店長に、支店長の帳簿操作がいずれ発覚するのを見越した娘婿が、支店長を助けるため、信頼される神父に強奪を目撃させて損失を強盗のせいにするつもりだったと指摘する。慈善基金の話も神父を銀行に呼ぶための口実だった。ただし支店長は、娘婿が競走馬に金を回していたことまでは知らなかった。
人質に神父が選ばれた理由が「証言を疑われないから」というのは皮肉が効いています。屋根の修理を当てにしていた寄付話まで餌だったとは、何とも世知辛い。
美術品は前日の5時半に届いたと画廊で確認が取れ、神父はシドと夜の金庫に忍び込む。ところが二人は何者かに外から閉じ込められる。神父は扉の内側のねじが緩んでいるのに気づき、この錠は外からの侵入は防げても、内側からなら外せると見抜く。犯人は金庫に入ったのではなく、中から出たのだ。
閉じ込められたピンチが、そのまま密室の答えになる流れが鮮やか。犯人と同じ方法で脱出したことが、そのまま手口の証明になっています。
脱出した二人は、銀行にいた主任行員と支店長の娘に匿われる。娘は競走馬の契約書を燃やしていたことを認め、支店長の個人口座から毎月大金が出ていたと明かす。強請りを問いただされたもう一人の行員は、支店長の連隊にいた男から第一次大戦中の話を聞いたと口にし、前日に金庫へ同行したのは4時半ごろだったとも答えた。
神父は主任行員に、支店長の息子だろうと指摘する。神父の推理では、彼は美術品を装った木箱で先に金庫へ運び込まれ、中から扉を開けて箱を処分し、1時間後に来た本物の配達員を迎えた。筆跡をまねたメモで娘婿を呼び出して殺害し、ボルトを氷で支えて時間差で施錠した。遺体発見時の小さな水たまりがその名残だった。
主任行員は、死の迫る母のための融資を断られながら、支店長が娘婿の馬に金を使ったと恨んでいた。神父は、母親が支店長を強請らずに沈黙を通した意味を語りかける。結末で支店長は、真実を語った主任行員に礼と謝罪を伝え、息子と呼びかけた。
ブラウン神父 第33話 シーズン3第13話の感想まとめ
今回うまいと思ったのは、狂言強盗と殺人が別々の思惑で重なっていたことです。強盗を仕組んだ側にとって遺体は想定外で、その計画を知った人物が逆に利用していた。誰が何を知っていたかが順にほどけていくので、密室の仕掛け以上に構図の組み立てに感心しました。
手掛かりでは、配達時刻の1時間のずれと金庫の小さな水たまりが効いています。冒頭から教会の雨漏りの話が続いていたので、水が出てきても浮かないんですよね。夏なのに暖炉で火を焚いた跡から契約書を拾うくだりも、ブラウン神父らしい目の付けどころでした。
主任行員の動機はやりきれないです。母の最期のための融資を断られ、名乗れなかった息子の座には娘婿が収まった。ただ、恨みの大きな根拠だった馬の件を支店長は知らなかった。怒りの矛先がずれたまま殺人に至ったのが、この話でいちばんつらいところだと思います。
支店長も潔白とは言えません。帳簿の操作に狂言への関与、さらに融資を断った理由を、かつての相手が自分の弱さの象徴だったからだと語る。神父がその女性は象徴ではなく一人の人間だったと返す場面は、今回いちばん刺さりました。
最後の息子への呼びかけは、正直遅すぎます。それでも主任行員が狂言の件を警察に話さなかったことと合わせると、父子の間にわずかに通じたものが残った結末でした。
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