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クルミットです♪
第3シーズンの初回。川へ運ばれかけた遺体をシドが目撃したのに、警察は溺死の事故として片づける。古い屋敷の修復事業の裏にはMI5がいた。ブラウン神父は秘密と脅しが入り組んだ事件で、ひとりの男の死の真相を追う。
それでは21話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
ブラウン神父 第21話 シーズン3第1話のあらすじ
シドは、男の遺体が川へ入れられようとしている現場に出くわす。死んだのは、近くの屋敷で絵画の修復に携わっていた男性だった。ところがサリバン警部補はこれを事故として処理し、新聞にも溺死と載る。シドは見つけたとき遺体は乾いていたと言い張り、発表には最初から疑問がつきまとう。
被害者はある夫婦の友人で、去年の結婚式では花婿の付添人を務めた仲だった。夫婦は悲しみを口にするが、知らせを朝刊で知ったという話と、前の晩は眠れなかったという話が食い違う。一方シドは、キャラバンで何者かに襲われる。
神父たちは屋敷を訪ねる。屋敷の主人によれば、家の遺産を守りたいという団体が向こうから現れ、危険な薬品を使うからと言われて、自分は東棟に引きこもっているという。主人は被害者が残した封筒を神父たちに渡す。中には、秘密は墓まで持っていくという一文があった。
屋敷を探っていたシドは捕まり、そのまま拘束される。現れたのはMI5の男で、フェリシアとは戦時中に関わりがあった人物だ。修復事業は隠れみので、屋敷の資料室は情報機関の拠点になっていた。そしてそこには、ソ連の工作員が入り込んでいた。
屋敷の主人、自分の家の大部分を他人に明け渡して、薬品が危ないからという説明を素直に信じているんですよね。のんきすぎて笑ってしまいますが、この人の無関心があったからこそ拠点が成り立っていた、という皮肉な構図が面白いです。
神父は被害者の名前に覚えがあった。20年前に自分が埋葬した幼い男の子の名前だったのだ。MI5は死者の身元を使って局員の偽名を作っていた。MI5の男はシドの身柄を盾に、神父が墓で見つけた物を渡せと迫るが、神父は何も見つけていないと突っぱねる。
その後、墓の花瓶をめぐる騒ぎを経て、神父は娘が母に旅先から送ったような何気ない絵はがきを手にする。同じころ、フェリシアも過去の件を持ち出されてMI5の男に脅されていた。神父が見つけた物を探ってこいという要求だ。彼女は引き換えに死んだ男の詳しい情報を求め、のちに警察の報告書の写しを手に入れて神父に届ける。
神父は夫婦を訪ね、被害者は誰かを救おうとして自ら危険に身を置いたのではないかと投げかける。その後、夫は神父に告解する。かつてソ連の工作員だったが、妻と暮らすうちに考えが変わったこと。正体を知った友人ともみ合いになり、身を守るうちに殺してしまったこと。夫はそう打ち明ける。
しかし神父は、シドへの襲撃が故意だったことを理由に赦しを与えず、自首を勧める。夫は妻と生まれてくる子を頼むと言い残し、ロンドンへ行くと告げて去る。神父はその言葉の裏を読み、別方面の列車で夫を見つける。列車が止まり当局が迫るなか、夫は追い詰められた末に自ら命を絶つ。
告解の場で赦しを拒む神父は、かなり厳しく見えます。シドを襲った件をごまかしなく突きつけ、口先の悔恨だけでは赦さない。優しさだけでは動かない神父の一面がよく出ていました。
報告書によれば、被害者は背中を刺されていた。正当防衛はありえない。夫は自分を犯人に見せかけ、単独の犯行だと思わせるために死を選んでいたのだ。手を下したのは妻で、彼女も夫の側に移っていた。妻は紅茶に青酸を入れて命を絶とうとするが、神父は砂糖を頼み、妻が背を向けたすきにカップを入れ替えていた。
フェリシアは神父に詫び、神父は報告書がなければ真相に届かなかったと応じる。その後シドは解放される。MI5の男は神父の頭の切れを惜しみ、ソ連の脅威を説く。神父は、相手と同じ卑劣な手段に頼るなら守る意味がないと返し、ここが自分のいるべき場所だと譲らない。
真夜中、屋敷の主人から神父に電話が入る。目が覚めたら職員がすっかりいなくなっていたという。主人は神父とシドを空になった部屋へ連れて行き、18か月もいて何も進んでいないのはなぜだと首をかしげる。公の秘密を守る法律に縛られた二人は、どう説明するかで頭をひねることになる。
重い結末のあとに、この屋敷の主人で締めくくる流れがうまいです。真実をそのまま話せないうえに、話しても主人が受け止められそうにない。神父とシドが言い訳を考えるしかない状況は、苦笑いするしかありませんでした。
ブラウン神父 第21話 シーズン3第1話の感想まとめ
今回いちばん効いていたのは、夫の告白が妻をかばうための筋書きだったという仕掛けです。工作員だった過去も、妻への思いも本当らしく聞こえるので、こちらも一度は納得しかけました。それが背中の刺し傷という一点で崩れる。証言より物証を取る神父らしい決着でした。
紅茶のカップの入れ替えも好きな場面です。砂糖を頼むというささいな動きで、相手の自死を止めている。犯人を追い詰めるためではなく命を救うために手を打つところに、この神父の推理の向かう先がはっきり出ていました。
MI5の男とのやり取りは、事件そのものより後に残りました。シドを人質のように扱い、フェリシアの過去をちらつかせる相手に対して、神父は守るべきものの側から言い返しています。勝ち負けのない言い合いですが、今回の騒動を見てきた後だと神父の言葉に重みがありました。
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