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クルミットです♪
今回は、叔父を殺して会社を手に入れようとする、若い化学者のお話です。葉巻の箱に爆弾を仕込む犯行も怖いのですが、その後も身近な人を平気で傷つけていく姿に、じわじわ腹が立ってきました。
頭のいい人なのに、その知識をそんなことに使ってしまうなんて。親しくしている相手まで利用するので、気軽な笑顔にも安心できません。
そして最後に待っているのは、山を上るゴンドラの中でのやり取り。コロンボが取り出す葉巻の箱に注目です。
それでは6話を一緒に見ていきましょう!
刑事コロンボ シーズン1「死の方程式」のあらすじ
事件の中心にいるのは、化学会社で働く青年です。亡くなった両親が築いた会社を、今は叔父が取り仕切っています。
会社の株を握っているのは叔母で、叔父はその夫にあたります。叔父は会社を大企業へ売ろうと、妻に株の売却を働きかけていました。
青年にとっては、両親から受け継ぐつもりの会社。それを叔父の都合で手放されることになります。
ただ、青年の普段の振る舞いにも困ったところがありました。化学の博士号を持ち、経営や法律も学んでいるのに、職場では悪ふざけをして周囲を困らせています。
職場でいたずらをされる側は、たまったものではありませんね。頭がいいからといって、そこまで許してあげたくはないです。
叔父は、そんな青年の過去の不始末をつかんでいます。調べたのは運転手で、運転だけでなく、叔父のために人の弱みを探る仕事もしていました。
薬物に関する問題や、叔母の署名を勝手に使って賭け事のお金を手に入れた件まで。青年には、叔母に知られたくないことがいくつもあったのです。
叔父はそれを材料に、会社を辞めるよう要求。叔母にも株を売るように話をしなければ、過去のことを明かすと迫ります。
弱みを握って言うことを聞かせる叔父も嫌ですが、お金を盗まれた叔母が気の毒。知らないところで、身内にこんなことをされていたなんて。
ところが青年は、強く言い返すこともなく引き下がりました。叔父が意外に思うほど、あっさりした態度だった。
その時にはもう、叔父を殺す準備を進めています。自分の化学の知識を使い、葉巻の箱に爆発物を仕込んでいたのです。
箱は、ふたを開けてから60秒後に爆発する仕掛け。青年はこれを、叔父が乗る車へ持ち込みます。
葉巻は、刻んだたばこを紙で巻く紙巻きたばこと違い、たばこの葉で巻いたもの。叔父は長いドライブの途中にも吸いたくなるほど、葉巻を好んでいました。
青年はその習慣を利用します。叔父の上着や車にある葉巻を取り除き、用意した箱を開けるよう仕向けるのでした。
いつもの葉巻に手を伸ばした先が、あの箱だなんて。普段の癖を知っている身内に仕掛けられるのが、嫌な怖さでした。
叔父は運転手とともに車で出発します。そして山道を走っている途中、仕掛けられた爆発物によって、二人とも命を落としました。
青年が狙ったのは、会社の売却を進める叔父と、自分の過去を調べた運転手。自分に都合の悪い二人を、一度に消してしまったのでした。
運転手も叔父の脅しに手を貸していましたが、だから殺していいわけがありません。会社を手に入れるために二人の命を奪うなんて、ひどすぎます!
事件を調べ始めたコロンボは、青年の何げない仕草にも目を向けます。
叔母の留守番電話に残された音声を聞いている時、青年は腕時計を確認していました。箱を開けてから爆発するまでの時間を知る彼が、時計へ目をやったのです。
コロンボにとっては、それが青年を疑うきっかけになります。本人が気にしていた時間に、刑事も引っかかったというわけですね。
そこ、時計を見てしまうんですね。落ち着いているつもりでも、気にしていることは仕草に出てしまうのかもしれません。
青年はコロンボと接しながら、会社を自分のものにするために動き続けます。叔父がいなくなれば、すべて思いどおりになるわけではありませんでした。
会社には、叔父の後を継ぐ立場の副社長がいます。青年は、その副社長の信用まで落とそうとするのです。
そこで使ったのが、亡くなった運転手の部屋。副社長が運転手に弱みを握られ、脅されていたように見せる偽の情報を置きました。
それを信じた叔母は、副社長を解雇してしまいます。青年は自分で作った話によって、会社で邪魔になる相手を追い出したのでした。
副社長は、でっち上げられた話で仕事を失うなんて納得できませんよね。殺人の後にもこんなことを続ける青年に、だんだんイライラしてきました。
傷つけられたのは、副社長だけではありません。叔父の秘書をしている女性も、青年に利用されます。
秘書は青年と恋愛関係にありました。しかし青年は、自分が撮った彼女の裸の写真を使い、叔父と彼女が浮気をしていたように叔母へ思い込ませます。
叔父が自分を嫌っていたのは、その浮気を自分が責めたから。青年はそういう話にして、叔父から向けられていた敵意の理由まで別のものにすり替えてしまったのです。
そのうえ、運転手も浮気の情報を使って叔父を脅そうとしていたように見せかけます。亡くなった二人は、もう何も言い返せません。
そして叔母は、秘書も解雇してしまいました。
付き合っていた相手の写真を、こんなふうに使うなんて! 信じていた人に裏切られて、仕事まで失う秘書が気の毒でなりません。
一方、青年はコロンボを化学工場へ案内する場面もあります。コロンボが葉巻に火をつけようとすると、爆発の危険があると止めていました。
危険な場所では火を使ってはいけない。青年は、そんなことは十分にわかっている人物です。
コロンボを止める時は、ちゃんと危険を口にするんですね。叔父たちを乗せた車にも、その怖さをわかったうえで爆弾を置いたのかと思うと、きつかった。
やがてコロンボは、青年と副社長を伴い、山を上るロープウエーのゴンドラに乗ります。そこで取り出したのが、傷んだ葉巻の箱でした。
コロンボは、その箱が事故車から見つかったものだと説明します。箱は開けられずに残っていて、二人を死なせたのは車のガソリンタンクの爆発だったというのです。
青年は、それを自分が仕掛けた箱だと思い込みます。箱が開いていなかったのなら、中の爆発物もまだ残っていることになるからです。
そしてコロンボは、青年の目の前で箱を開けます。
その箱、ここで開けるんですか? 青年が何を仕掛けたかを知っているだけに、狭いゴンドラの中で箱を出された時は落ち着きませんでした。
青年はたちまち取り乱し、コロンボに叫び、箱を捨てようと必死になります。自分が仕掛けた60秒の猶予を、今度は自分の身で恐れることになったのです。
普通の葉巻の箱なら、そんなに慌てる必要はありません。青年は自分の反応で、箱に危険があると知っていたことを明かしてしまいました。
隣にいる副社長も、コロンボの狙いと青年の関与に気づき、厳しい目を向けます。
しかし、その箱に爆発物は入っていませんでした。コロンボが持ってきたのは事故車の箱ではなく、叔父の持ち物の中にあった別の箱だったのです。
爆発しない箱だとわかって、ほっとしました。副社長が青年をにらむのも当然です。自分を追い出した相手の慌てぶりを、すぐ隣で見ていたんですから。
仕掛けを見破られた青年は、取り乱したように笑い出します。そして自分のメダルをコロンボへ渡し、その頬を軽くたたくのでした。
刑事コロンボ シーズン1「死の方程式」の感想まとめ
一番残ったのは、やはりゴンドラで葉巻の箱を捨てようとする青年の姿です。それまで人を振り回していた人が、あの箱を前にすると急に余裕をなくしてしまいました。
箱が開いてから60秒。叔父たちに仕掛けた時は自分が離れた場所にいられたのに、今度は箱のすぐそばにいるのですから、落ち着いてはいられません。
事情を知っているこちらまで、コロンボの手元が気になりました。別の箱だったと明かされて、ようやく安心!
ただ、青年が追い詰められてすっきりした一方で、秘書のことは引っかかっています。恋人に写真を悪用されて、叔母からは夫の浮気相手だと思われてしまうなんて、あまりにひどい扱いです。
青年には、自分と親しかった相手を傷つけるためらいが見えませんでした。会社を売られたくないという気持ちに少し寄り添いかけても、あの仕打ちを見たら離れてしまう。
叔母もつらい立場です。夫を亡くしたうえに、かわいがっていたおいから嘘を吹き込まれ、その話を信じて周囲の人を解雇してしまいました。
副社長が最後のゴンドラに同席していたのは良かったです。青年の言い分に振り回されたまま終わらず、目の前で真相に気づけたことには少し救われました。
それにしても、最後に青年が笑い出すところは、見ていて落ち着きません。捕まった悔しさだけでは片づけられないような、妙な居心地の悪さが残った。
コロンボの頬を軽くたたく青年には、そんなふうに触れる前に、自分が傷つけた人たちの顔を思い出してほしかったです。
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