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クルミットです♪
今回は、アメリカンフットボールのチームを運営する支配人が、若いオーナーを殺害するお話です。凶器に使うのは、時間がたてば溶けてしまう氷でした。
そのうえ、電話の向こうに聞こえる試合中継までアリバイに利用。ずいぶん準備していますが、コロンボはプールの周りに残った水から疑いを持ち始めます。
怒りっぽい支配人に押されても、気になることを確かめ続けるコロンボ。今回は、電話の録音に耳を傾ける時間が長くなります。
それでは10話を一緒に見ていきましょう!
刑事コロンボ シーズン2第3話「アリバイのダイヤル」のあらすじ
事件の中心となるのは、フットボールチームの支配人と、父親からチームを受け継いだ若いオーナーです。支配人はスポーツ事業を大きく広げようとしていました。
しかし、オーナーは仕事にあまり関心がありません。酒や女性との遊びに夢中で、支配人が望むようには動いてくれないのでした。
仕事を任される側が腹を立てるのは分かります。でも、この支配人の怒り方は、そばにいるだけでも疲れそう。
支配人が犯行に選んだのは、日曜日の試合中。試合前の国歌演奏に合わせて、アイスクリーム販売車の運転手に変装し、球場を抜け出します。
そのままオーナーの家へ直行するわけではありません。まず近くの公衆電話へ向かい、オーナーに電話をかけました。
電話口では、携帯ラジオの試合中継を受話器に聞かせます。球場にある自分専用の観戦室から話しているように装うためです。
オーナーの電話には盗聴器が仕掛けられていて、支配人はそのことを知っていました。会話が録音されることまで、自分のアリバイ作りに使っていたのです。
盗聴されていると知って、こんな使い方をするなんて! 電話をかける前から準備していたのが嫌ですね。
そして、支配人はオーナーの家へ。プールで泳いでいるオーナーの頭を、氷の塊で殴りつけます。
殴られたオーナーは、そのまま溺れて命を落としました。凶器の氷はプールで溶けてしまい、形を残しません。
氷が溶ければ凶器がなくなる。そんなことまで考えて近づいてきた相手に、泳いでいる最中に襲われるのは怖いです。
当初、オーナーの死は事故と判断されます。飛び込み板に頭をぶつけて、そのまま溺れたと考えられたのでした。
しかし、コロンボはプールの周囲に残った水に引っかかります。その水には、プールの水に含まれる塩素がありません。
プールから飛び散った水なら、同じように塩素を含んでいるはずです。そこに別の水があることが、事故という見方に疑問を残します。
頭の傷だけで納得せず、周りの水まで気にするんですね。ここで立ち止まってくれて良かった!
一方、近くではアイスクリーム販売車が目撃されていました。ところが、その一帯は販売会社の営業区域から外れています。
球場には同じ種類の販売車がありますが、それだけでは運転していた人物まで分かりません。支配人がオーナーの家へ行ったと示すには、まだ足りないのでした。
コロンボが気にしたのは、支配人の態度も同じです。すぐに腹を立てる人なのに、自分のチームの悪い試合ぶりには、それほど怒っていません。
試合を見ていたという支配人の説明と、普段の様子がどうも合わない。コロンボは、そんなところからも疑いを深めていきます。
あれだけ怒りっぽい人が、試合には腹を立てない? そう言われると、私もそこが気になってきました。
捜査が進むと、盗聴をめぐる事情が見えてきました。オーナーの家の電話だけでなく、支配人の観戦室の電話にも仕掛けがあったのです。
コロンボは、電話を使うとラジオに妙な音が入ることから、盗聴器の存在に気づきます。そして支配人も、同じように気づいたと考えました。
支配人は、録音されていると分かったうえで電話をかけた。そうなると、録音が残っていること自体を、そのまま信用するわけにはいきません。
録音があると聞くだけで、つい確かな証拠だと思ってしまいます。そこを利用されるのは、なんだか悔しい!
盗聴を依頼していたのは、オーナーの弁護士でした。私立探偵を雇い、オーナーの浮気を妻に知らせようとしていたのです。
弁護士は、支配人がオーナーの遊びをあおっているとも疑っていました。妻のためという気持ちだけでなく、二人への反感もあったようです。
その私立探偵は、秘書を装った女性をオーナーの家に送り込んでいました。女性には、金銭を受け取って男性と会う仕事もあります。
コロンボは、女性が取り乱したときに出た話し方を手がかりに、以前、支配人の電話の相手だった女性と結びつけます。別の名前を使っていた相手だったのです。
ただ、コロンボは彼女の仕事を追及しません。客との約束を記した手帳を隠すよう促し、殺人事件について知っていることに話を絞ります。
このときのコロンボにはほっとしました。相手の弱いところを見つけても、必要以上に追い詰めないのがいいです。
弁護士にとって、盗聴はオーナーたちの行動を暴くためのものでした。しかし、残された電話の録音は、支配人のアリバイを支えることになります。
妻にとっても、録音の存在はつらいものでした。夫の女性関係だけでなく、自分の会話まで知らないうちに聞かれていたと分かります。
奥さんの会話まで録音する必要があった? 味方のつもりで動いていても、これは嫌がられて当然ですよね。
録音を妻と聞く場では、支配人がオーナーの女性関係をごまかそうとする一幕もあります。女性を手配した話を、家事を頼む人を紹介したかのように取り繕うのでした。
こんなときまでごまかすんですね。何も知らされていなかった奥さんの前で、それを言えるのが腹立たしいです。
空港では、夫を亡くした妻が支配人に涙ながらに抱きつきます。支配人は彼女に気がある様子も見せていました。
事業を広げたいという野心に、妻への思い。ただ、支配人が殺害の動機を自分で明かすことはありません。
夫を殺した相手に、奥さんがすがっているのがつらかった。事情を知っているこちらは、安心して見ていられません。
コロンボは、アリバイのもとになっている電話の録音を繰り返し聞きます。試合中継の音は、確かに入っていました。
しかし、ラジオがあれば、その音は球場の外でも聞かせられます。問題は、あの電話が観戦室からのものではないと示せるかどうかです。
支配人が球場を離れたと疑っても、録音を崩せなければ話が進みません。コロンボは、なかなか消えない違和感を追い続けます。
何度聞いても同じ声と中継の音。それでも諦めずに聞いているコロンボを、つい応援したくなりました。
そこで鍵になったのが、観戦室にある時計でした。その時計は、毎時三十分にも音を鳴らします。
問題の電話は午後二時半。支配人が観戦室にいたなら、通話の録音にも時計の音が入るはずなのに、その音が聞こえません。
コロンボは支配人の前で、時計が鳴る時刻に合わせて録音を再生します。そして実際の時計が鳴り、録音に欠けている音を示しました。
試合中継は聞こえていても、観戦室の時計は聞こえていない。これによって、支配人が主張していた電話の発信場所が崩れます。
ああ、時計の音! 中継が聞こえることばかり気にしていたので、私もそこでようやく分かりました。
支配人は驚き、黙ってコロンボを見つめます。自白や逮捕までが示されることはなく、アリバイを崩された支配人の反応を残して、物語は終わります。
刑事コロンボ シーズン2第3話「アリバイのダイヤル」の感想まとめ
いちばん残ったのは、録音を流しているそばで、観戦室の時計が鳴る場面です。あの音を聞いてから支配人を見ると、さっきまでの強気な態度が急に頼りなく見えました。
コロンボが何か言うたびに腹を立てていた人が、最後は言葉をなくす。あそこは少し気持ちが晴れました!
ただ、アリバイが崩れたところで終わるので、もう少し追い詰めてほしかった気持ちも残ります。支配人の口から、犯行を認める言葉まで聞きたかった。
氷を使う犯行も嫌な怖さがありました。凶器を運び去らなくても消えてしまうように、最初から準備しているんですから。
アイスクリームの販売車で近づいてくるところも、見ていて落ち着きませんでした。普段なら気に留めない車に、あんな目的の人が乗っているのは嫌です。
それでも、私がいちばん気の毒だったのは奥さん。夫の女性関係を知らされ、自分の会話まで録音されていたと分かるのはきつかった。
弁護士には彼女を助けたい気持ちがあったとしても、本人が嫌がっていることは受け止めてほしいです。支配人に抱きつく場面では、その相手から離れてほしくなりました。
その一方で、秘書を装っていた女性へのコロンボの接し方には救われます。手帳を隠すように促してから、事件に必要な話を聞く。ああいう気遣いは好きです。
派手に言い返さず、同じ録音を何度も聞き、最後に時計の音を確かめるコロンボ。怒ってばかりいた支配人が、その時計の前で黙ってしまったのには、ようやく少しすっとしました。
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