ご訪問くださりありがとうございます!
クルミットです♪
19世紀末のカナダを舞台にした本格ミステリーが幕を開けました。
主人公のマードック刑事が、まだ指紋採取すら確立されていない時代に、科学の力で難事件を解き明かしていきます。
今回の事件は、巨大な利権が絡む電力ショーの会場で起きた感電死。
当時の技術争いと人間の醜い欲望が絡み合って、最初から物語にぐっと引き込まれました。
それでは1話を一緒に見ていきましょう!
刑事マードックの捜査ファイル シーズン1「欲望の犠牲」 のあらすじ
物語の舞台は1890年代、活気にあふれるトロントの街から始まります。
トロント警察第4分署のマードック刑事は、検視官のジュリア・オグデンと共に科学の実演ショーを訪れていました。
当時のトロントでは、電気を直流で送るか交流で送るかという激しい利権争いが起きていたのです。
直流発電を推す電力会社側は、交流発電がいかに危険かを市民の前で証明しようと躍起になっていました。
そのために企画されたのが、罪のない犬に高圧電流を流して命を奪うという残酷な公開実験。
いくら技術の違いをアピールするためとはいえ、あまりに酷いやり方だと思います?
会場の外には、当然のように動物愛護を訴える抗議運動の人々が集まっていました。
マードック刑事の部下であるジョージ・クラブツリー巡査も、警備のために現場へ駆けつけます。
クラブツリー巡査は、抗議運動の先頭に立っていた女性エドナにひと目で惹かれた様子でした。
でも、実験台にされそうな罪のない犬を見ているだけで胸が痛みます。
あんな大勢の前で犬を感電死させようとするなんて、悪趣味にもほどがあります!
やがて残酷な実験の時間が迫り、壇上にひとりの若い女性が登場しました。
彼女は華やかなミス・トロント電力に選ばれたばかりのアリス・ハワード嬢です。
ハワード嬢に与えられた役目は、装置の大きな絶縁スイッチを引き下ろすことでした。
彼女が観客の視線を集めながら、大きなレバーを勢いよく引き下ろします。
すると激しい火花が散り、会場中に鋭い破裂音が響き渡ったのです。
感電したのは、檻の中にいた犬ではありません。
なんと、スイッチを握っていたハワード嬢自身だったのです!
彼女は全身に高圧電流を浴びて、その場に崩れ落ちて息絶えてしまいました。
華やかなイベント会場は、一瞬にして恐ろしい惨劇の現場へと一変したのです。
スイッチを握ったハワード嬢が倒れた瞬間、見てるこっちまで息が止まりました!
直流発電の技術者であるフォークスは、すぐさま大声で騒ぎ立て始めます。
交流発電を発明したニコラ・テスラが、装置に細工をして彼女を殺したのだと言い張る始末です。
人が亡くなった直後に自分の会社を守る言い訳ばかり並べる姿には、強い憤りを感じてしまいました。
現場で冷静さを保っていたマードック刑事は、発明家のテスラ本人に直接協力を求めます。
テスラと共に行った綿密な実験によって、本来は安全なはずの絶縁スイッチに細工がされていた事実を暴き出しました。
これは単なる事故などではなく、周到に準備された殺人事件だったのです。
一方、ジュリア・オグデン検視官による詳しい検死も着実に進められていました。
オグデン検視官は、電流が犠牲者の体をどのように駆け抜けたのかを正確に突き止めてみせます。
そして彼女の口から、誰も予想していなかった重大な事実が明かされたのです。
亡くなったハワード嬢は、お腹の中に新しい命を宿していたのでした。
若い女性の命だけでなく、お腹の赤ちゃんの未来まで奪うなんて許せません!
彼女の妊娠が判明したことで、事件の様相は大きく変化していきました。
警察がマークしたのは、技術者のフォークス、彼女と親密だったダニエル・プラット、そして利権を握るドッド市議会議員です。
動物愛護活動家のエドナも、実験を強引に止めようとした疑いから容疑者リストに入ってしまいます。
好意を寄せるエドナを疑わなければならないクラブツリー巡査の姿は、見ている側も胸が締めつけられる思いがしました。
一方、当初はドッド市議会議員がスイッチを引く予定だったという証言も飛び出します。
犯人が本当に狙っていたのは、市議会議員のほうだったのでしょうか?
しかし、その推理は思いがけない凶行によって打ち破られていきました。
ハワード嬢と親密だったプラットが、関係を認めた直後に感電死体となって発見されたのです。
なぜ犯人は、同じ手口を使って次々と人を手にかけるのでしょうか?
電力供給の契約を巡って巨額の賄賂を受け取っていたドッド市議会議員は、口封じのためにプラットを消したのでした。
そこでマードック刑事は、テスラの知恵を借りて犯人を罠にかける作戦を決行することにします。
テスラが製作したのは、重さが16キロもある巨大なスーツケース型の無線送信機です。
現代の小さな機械とは比べものにならない重さですが、当時の技術を結集した驚くべき発明品といえます。
この無線装置を使ったマードック刑事の作戦は、見事に成功を収める結果となりました。
ドッド市議会議員がプラット殺害をあっさりと自白する声が、装置を通じてしっかりと記録に残る形となったのです。
プラットを殺した犯人は捕まりましたが、ハワード嬢を殺した真犯人は別に潜んでいました。
最初の事件を起こした冷酷な犯人は、一体誰だったのでしょうか?
マードック刑事の鋭い視線は、直流技術者のフォークスへと向けられます。
ハワード嬢が妊娠した時期と、フォークスがトロントに滞在していた時期が完全に一致している事実が決定打となりました。
フォークスは大富豪の令嬢との結婚を控え、裕福な未来を手に入れようとしていました。
ハワード嬢の妊娠が明るみに出れば、輝かしい出世も富豪との縁談もすべて水の泡になってしまうと考えたのではないかと思います?
自分の身勝手な保身のために、罪のない女性を公開実験の場で冷酷に罠に嵌めた男の浅ましさには心底呆れてしまいました。
動かぬ証拠を突きつけられた彼は、それまでの横柄な態度をかなぐり捨てて、震える声で弁護士を呼びました。
男の欲望が生んだ、あまりに理不尽で胸が痛む結末となりました。
刑事マードックの捜査ファイル シーズン1「欲望の犠牲」 の感想まとめ
真相が暴かれた瞬間、フォークスがうろたえながら弁護士を呼んだあの卑劣な姿が今でも頭から離れません!
それまで偉そうに他人を犯人扱いしておきながら、自分が追い詰められた途端にあんな風に取り乱す姿には強い憤りを覚えました。
自分の出世とお金のために、お腹に赤ちゃんを宿した女性の命を奪うなんて、人として許されることでしょうか?
理不尽に命を奪われたハワード嬢の無念さを思うと、胸の奥がきゅっと締めつけられる思いでいっぱいになりました。
ドラマ全体としては、19世紀末の空気をたっぷり味わえる工夫がたくさん詰まっていて、とても引き込まれますね。
特に天才発明家のニコラ・テスラが捜査に協力する場面は、知的な魅力に溢れていて見応え十分です。
重さが16キロもあるスーツケース型の無線送信機なんて、あんな重い機械を運ぶだけでも大仕事だったのでは?
あの時代に電波を使って音声を届ける発想そのものに、当時の科学の凄まじい熱気を感じたものです。
一方、頭の固いブラッケンリード警部は、マードック刑事の新しい科学捜査に終始イライラしていましたよね。
昔ながらの勘や力技を信じる警部と、理論を積み重ねるマードック刑事の凸凹な関係性も、どこか人間味があって微笑ましく映りました。
そして、クラブツリー巡査の切ない恋模様にも深く同情してしまいました。
デモの現場で出会ったエドナに心を奪われたのに、彼女を容疑者として調べなければならないなんて酷すぎませんか?
無事にエドナの疑いは晴れましたが、一度疑ってしまった気まずさはそう簡単には消えないのだと思います?
せっかく良い雰囲気だったふたりの間に流れるぎこちない空気が、なんともほろ苦くて切ないですね。
事件が解決しても、奪われてしまった尊い命が戻ってくるわけではありません。
華やかなショーの裏に隠されていたのは、人間の醜い保身と裏切りそのもの!
自分の保身しか頭になく、情けなく狼狽して弁護士を要求したフォークスの青ざめた顔を思い出すと、今でも胸のあたりがもやもやします!
コメント