オックスフォードミステリー ルイス警部 第21話 あらすじ シーズン6第1話「天才の神髄」

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シーズン6の幕開けは、ルイス・キャロルの奇妙な詩に取りつかれた教授の死から始まる事件です。兄弟の確執に臨床試験、存在しないクラブまで絡み、容疑者がどんどん増えていきます。結末まで触れているのでご注意を。

それでは21話を一緒に見ていきましょう!

※ここからは結末までのネタバレを含みます。

J:COM BSで放映されるまであと1日です!

ルイス警部 第21話 シーズン6第1話「天才の神髄」のあらすじ

植物学者のリヴ・ナッシュは、ボランティアと森で外来植物を取り除く作業をしていた。その最中に、土に埋められた男性の遺体を掘り当てる。遺体は布で丁寧にくるまれ、胸の上には小枝で作った十字架が置かれていた。

被害者は2週間前から行方不明だった大学教授マリー・ホーズ。彼はルイス・キャロルの詩「スナーク狩り」に謎が隠されていると考え、その解読に執着していた。謎を解くために、大金を払って原本を競り落としてもいた。自宅からは、キャロル本人の書き込みがある初版が見つかる。

ルイスとハサウェイは、オックスフォードで大学付きの牧師を務める被害者の兄弟に死を伝えに行く。兄弟は幼い頃から憎み合い、大人になっても張り合い続けていた。牧師はこの詩をさほど好きでもないのに、相手に勝たせたくない一心で同じ謎に挑んでいた。

詩が好きでもないのに、対抗心だけで謎解きに参戦する兄弟。それだけでもかなり濃い関係です。容疑者としては分かりやすすぎて、かえって本命ではない気がしてきます。

殺害現場は、リヴが勤める植物園だと判断される。植物園の責任者である女性教授は、製薬研究所の医師と不倫関係にあった。マリーは金に困ると、この医師の臨床試験に被験者として参加していた。女性教授は、マリーが姿を消した夜に酔っていたことを認める。

一方、医師を調べるよう刑事たちに何度も迫る年配の女性がいた。彼女は、6年前に亡くなった医師の研究助手の母親だった。警察は息子の死を薬物の過剰摂取としていたが、彼女は医師が関わっていると信じていた。自宅は調査資料で埋め尽くされていた。

牧師の教え子である二人の学生は、森で怪しい人物を見たと証言する。二人は天才だけが集うという謎のクラブに入りたがっていたが、そのクラブは実在しなかった。正体は牧師が仕組んだもので、優秀な学生を自室に呼び出し、君たちは特別ではないとこき下ろすための仕掛けだった。

架空のクラブで学生をおびき寄せ、心を折るという手口には正直ぞっとしました。ハサウェイが彼を、才能を恐れる人間だと評するのもうなずけます。

牧師は、かつて研究助手がクラブへの誘いを断ったときにも、彼をしつこく責め立てていた。その牧師が、川に浮かんだ遺体で発見される。第二の犠牲者だった。

二つの死は、別々の人物によるものだった。マリーは、医師が開発中の抗がん剤を過剰に投与されて発作を起こした。そのまま倒れて頭を打ち、亡くなった。殺すつもりのない死だった。医師が治療薬を必死に求めていたのは、妻が末期の病だったからだ。

牧師を殺したのは植物園の女性教授で、こちらは意図的な犯行だった。牧師があれこれ嗅ぎ回りすぎたことが理由だった。彼女は医師の愛人でありながら、医師がいまも妻を愛していることに苦しんでいた。

研究助手の死については、母親の疑いとは裏腹に、警察の見立てどおり本当に薬物の過剰摂取だった。物語の最後、ルイスはその事実を伝えるために母親のもとを訪れる。

ルイス警部 第21話 シーズン6第1話「天才の神髄」の感想まとめ

今回いちばん効いていると思ったのは、「スナーク狩り」の扱い方です。被害者は詩に暗号があると信じて大金を投じました。手帳には、繊細な人間ならこの詩で正気を失いかねない、という趣旨の一文を何度も書き連ねていたそうです。

一方でハサウェイは、作者のキャロル自身が詩の意味を問われて「自分にも分からない」と答えた、という逸話を紹介します。作者すら答えを持たない謎に人生を傾けた教授、という対比がなんとも皮肉でした。

犯人が二人に分かれる構成も面白いところです。最初の死は実験中の抗がん剤の過剰投与による事故で、医師が治療薬を必死に求めた背景には、末期の妻を救いたいという切実な思いがありました。二件目は詮索を止めるための意図的な殺人です。同じ事件の中で、二つの死の性質がまるで違うんですよね。

個人的にいちばん残ったのは、研究助手の母親の結末です。何年も医師を疑い、家を資料で埋めるほど調べ続けた先にあったのは、警察の見立てどおりの過剰摂取でした。陰謀も隠蔽もない答えを、ルイスが自ら伝えに行く締めくくり。派手さはないけれど誠実だと思いました。

題名の由来になったモーツァルトの言葉が、研究助手のノートに書き付けられていたのも印象的です。愛こそ天才の魂だという一文です。才能を誇示したり恐れたりする大人たちの中で、その言葉を書き留めていたのが亡くなった若者だった、という配置が効いています。リヴがハサウェイに熱心に言い寄る横筋も、重い回のいい息抜きになっていそうです。

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