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クルミットです♪
今回はアンブローズ教授が再登場する回です。300年以上前の日記に記された錬金術の秘密をめぐって学生が殺され、記憶の揺らぐ教授が容疑者に。謎解きと犯人探しが一本の線でつながっていきます。
それでは55話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
ブラウン神父 第55話 シーズン5第10話のあらすじ
物忘れが増え、誰かにつけられていると感じていたアンブローズ教授が、ブラウン神父に相談を持ちかける。手元には大学を設計した建築家の300年以上前の日記があった。そこには、王の側近が金属を金に変える錬金術の秘密を見つけ、それを学内に隠したと書かれていた。
神父はマッカーシー夫人、バンティと大学を訪ねる。秘密の在りかは、鍵・錠前・扉を順にたどる謎掛けに託されていた。日記を教授に持ち込んだ学生ティモシーは、学長から儀式用の古い鍵を借りていたが、教授には手に入っていないふりをしていた。大広間では展示棚がこじ開けられ、古いメダルが1枚消える騒ぎも起きる。
やがて神父がティモシーの遺体を見つける。学長は少し前に彼へ鍵を貸したと話すが、遺体のポケットは空だった。その鍵が教授の部屋から見つかり、守衛の証言も重なって、マロリー警部補は教授を逮捕する。
記憶が揺らいでいる人ほど、置かれた証拠に言い返せません。教授自身が自分の犯行を疑い始めてしまう流れに、この仕掛けの悪質さがよく出ていて、見ていて苦しかったです。
神父は学長室で大学の当初の設計図を見て、謎掛けが三つの別々のパズルでできていると読み解く。図の凡例に図書館の記号だけが載っていないことに目をつけ、図書館を調べることにする。
図書館にいた学生ヴィクトリアは、日記を見つけたのは自分でティモシーに盗まれたと明かす。日記に出てくる村ソーンダイクは、1603年の地図にはあるのに約100年後の地図から消えていた。その後、書架の新しい傷に気づいて棚の仕掛けを動かすと、ヤヌスの頭の彫刻が見つかった。守衛は、教授が30年ほど前にも同じ謎を追ったが、ある日突然やめ、そのときの目には恐怖が浮かんでいたと語る。それで日記を取り上げようとしていたのだという。
留置場の教授は、月を見るヤヌスを刻んだ王のメダルを昔湖に捨てたと漏らす。しかし展示棚が破られたのはその日の朝だった。神父はここから、錬金術師のメダルがもう1枚あると考える。日記を知る学長、守衛、ヴィクトリアを集めると、盗まれたメダルが差し出された。太陽を見るヤヌスのメダルを日時計に使うと大広間が示され、隠し扉が開いた。
教授がふと口にした昔話と、展示棚の騒ぎの日付のずれ。前半の小さな出来事が二枚目のメダルにつながる組み立てが、きれいに決まっていました。
奥には箱と燃やされた紙、そして時代の合わない新しめのランプがあった。ここで学長の犯行が明らかになる。学長は図書館の彫刻を見つけたあとメダルが消えていると気づき、ティモシーの仕業だと思い込んだ。部屋で問い詰めるうちに逆上したと認め、殺すつもりはなかったと語る。さらに、病気の教授なら起訴されないと考えて鍵を仕込んでいた。
ランプは30年前にここへたどり着いた教授のもので、紙も教授が燃やしたと見立てられる。金はなかった。教授の語るくちばしの仮面はペスト医師を思わせる。そこから、錬金術師は疫病を兵器にする方法を見つけ、ソーンダイクで試したのではないかと推理される。箱を開けようとした学長は、亡き妻のことを問われ、善いことに使えると思っていたとこぼした。
一同は秘密を埋めたままにすると誓う。警察に説明すれば見つけたものに触れざるを得ない。学長は、すべきことは分かっているが怖いと打ち明ける。場面が変わり、教授は留置場から出されて大学を去る支度を始め、日記はもうないと知らされる。教授は、弟の教会で起きた謎に関わる老後を楽しみにしていた。
ブラウン神父 第55話 シーズン5第10話の感想まとめ
今回いちばん残ったのは、謎が解けても誰も得をしない結末です。金を探していたはずが、出てきたのは開けてはいけない箱でした。教授が30年前に紙を燃やし、箱を持ち出さずに去ったという選択が、記憶を失いつつある今の教授を守っていたようにも見えて、皮肉な味わいがありました。
守衛の描き方も上手いと思いました。教授に不利な証言をして、日記を処分するとまで言い出すので、途中まではかなり怪しく見えます。でも本当は、教授を同じ恐怖に戻したくなかった人なんですよね。理由が分かると、前半のつきまといの不気味さがそのまま心配の裏返しに変わります。
謎掛けの作りも好みでした。大学の設計図そのものが手掛かりの図になっていて、凡例に載っていない図書館から彫刻、メダル、日時計、大広間へと学内を順にめぐっていきます。300年前の建築家が、本は失われても建物は残ると考えたという読みにも納得しました。
学長については、メダルを持ち去った人物を勘違いして学生の命を奪い、病気の教授に罪を着せた身勝手さは許せません。それでも、亡き妻のことを問われてからの言葉には後悔がにじんでいました。隠し部屋の秘密は警察にも明かされないまま埋められるので、秘密を守る代償が苦い後味として残る回でした。
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