オックスフォードミステリー ルイス警部 第18話 あらすじ シーズン5第2話「野蛮な正義」

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宗派を超えた会議のさなか、女性司教が毒入りワインで命を落とす。宗教観の対立か、副理事の座をめぐる争いか。シーズン5第2話「野蛮な正義」は、復讐悲劇を模した事件の裏に、20年以上前の惨事が隠れていた回です。

それでは18話を一緒に見ていきましょう!

※ここからは結末までのネタバレを含みます。

J:COM BSで放映されるまであと1日です!

ルイス警部 第18話 シーズン5第2話「野蛮な正義」のあらすじ

宗派を超えた会議が開かれている聖ジェラーズで、アメリカから来た女性司教が倒れているのを修道女が見つける。司教はその前に、川辺で托鉢僧の服を着た人物と話していた。死因は毒入りのワイン。女性の司教で考え方も進歩的な彼女を、快く思わない保守派の参加者もいた。

ルイスとハサウェイは宗教観をめぐる犯行を疑い、保守的な托鉢僧らに目を向ける。だが毒入りワインが届けられた部屋は、宿泊先の都合で、滞在中の元刑事の男性の部屋と入れ替わっていたことが分かる。二人は、司教は人違いで殺されたと判断する。

学内では、35年務めた副理事の退任に伴い後任選びが進んでいた。候補はリベラルな女性教授、キリスト教徒ではない演劇研究者の女性教授、保守派の托鉢僧、休暇からの戻りが遅れていたもう一人の托鉢僧。この4人目の候補も殺されていたと分かり、候補者たちにも疑いが広がる。

宗教観の対立か、学内の権力争いか。序盤から二本の筋がほぼ同じ重さで差し出されるので、どちらを本命と見るかで素直に迷わされました。

托鉢僧は連れ去られて閉じ込められ、餓死させられていた。遺体には、復讐を野蛮な正義と呼んだベーコンの言葉が留められていた。演劇研究者の教授のもとには、指輪をはめたままの彼の指が、古い復讐劇の一節を添えて送りつけられる。

犠牲者はさらに増え、リベラルな教授の息子が絞殺され、元刑事の男性も枕で窒息死させられる。一連の殺し方は、ジェームズ1世時代の血なまぐさい復讐悲劇の場面をなぞったものだった。そして、その分野の専門家が演劇研究者の教授だった。

周囲には怪しい人物も多い。かつてほど裕福でなく美術品を手放している後援者の女性、母の執事と関係を持つその娘、元武装強盗である演劇研究者の教授の恋人、学内のワインを横流しする保守派の托鉢僧。だが恋人も横流しも、副理事選そのものも、事件とは無関係だった。

怪しい材料をこれだけ並べておいて、ほとんどが本筋と関係ないという外し方が徹底しています。振り回される感覚まで含めて楽しめました。

鍵は演劇研究者の教授の過去にあった。彼女はかつて別の名前で暮らしていた。10歳のとき、友人と高齢の夫婦の家に忍び込み、その際に起きた火事で夫婦と友人が亡くなっていたのだ。20年以上前のこの惨事が、事件の根だった。

犯人は後援者の家の執事だった。彼は死んだ夫婦の孫だった。祖父母の死だけでなく、惨事の後に両親の結婚が壊れ、自ら命を絶った母の死も教授のせいだと恨んでいた。元刑事に教授の行方を探させたのも彼で、事情を知りすぎた元刑事だけが明確な標的だった。ほかの殺人は、教授に罪を着せるための偽装だった。

最後は教授と執事が二人きりになる。執事は彼女を刺殺し、罪を悔いての自殺に見せかけるつもりだった。だが刺す寸前にルイスとハサウェイが踏み込み、執事を逮捕する。皮肉にも候補者が減ったことで票が割れず、副理事選は教授が保守派の托鉢僧に大差で勝った。

捜査の合間には、二人の身の振り方も描かれる。ルイスは娘とのイタリア旅行を計画しながら早期退職を考えている。ホブソンを昼食に誘い、一度は断られるが、後に受け入れてもらえる。ハサウェイもリベラルな教授から学問の世界での職を持ちかけられ、警察を辞めるか考えている。

ルイス警部 第18話 シーズン5第2話「野蛮な正義」の感想まとめ

一番うまいと思ったのは、人違いが分かる流れです。宗教観の対立という分かりやすい筋が、部屋の入れ替えという事務的な事情であっさり揺らぎます。しかも本来の標的だった元刑事こそ、犯人が唯一はっきり狙った相手だったと最後に分かります。司教の死の手掛かりが、そのまま結末の動機につながっていました。

復讐劇を模した殺し方も、猟奇的な見せ場というより、専門家の教授に罪をかぶせるための道具だったのがぞっとするところです。犠牲者の多くは犯人と直接の因縁がない人たちでした。リベラルな教授の息子は、母親を選挙から降ろさせる狙いで殺されています。恨みの深さと、手段の無差別さの落差が際立っていました。

そして副理事選の決着。犯人が候補者を減らしたせいで票が割れず、陥れたかった教授が大勝してしまう。選挙は事件と無関係だったと分かった後で、その結果にだけ事件の影が落ちる組み立てには唸りました。10歳の頃の惨事以来の人生を償いだと語る教授が、この形で選ばれるのも複雑な後味です。

捜査の外では、ルイスもハサウェイもそろって警察を離れることを考えているのが気になります。エキュメニカルの意味で突っかかってきた托鉢僧に、ルイスが教科書どおりの定義を返して驚かせる場面は爽快でした。農場の看板の誤ったアポストロフィに苛立つハサウェイも彼らしいです。ホブソンが昼食の誘いを一度断ってから受けるくだりは、重い事件の中でのささやかな救いでした。

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