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シーズン6第6話。職への再応募を控えたマロリー警部補が顔を出したボウルズクラブで、ロンドン警視庁の幹部が絞殺される。捜査から外された警部補が神父と組み、二つの死の裏にある戦争の過去へたどり着く回だ。
それでは66話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
ブラウン神父 第66話 シーズン6第6話のあらすじ
任期が切れ、自分の職に再応募することになったマロリー警部補は、地域活動の実績づくりのためボウルズクラブに顔を出す。会長エリックと妻クリスティーナ、主将ロジャーらがそろう試合中、警部補が何も起きない競技だと言った矢先に悲鳴が上がる。
殺されたのはロジャーの弟アレック。ロンドン警視庁の副警視長で、戦後は戦争犯罪委員会にいた人物だ。手慣れた絞殺だった。現場にいたマロリー警部補は目撃者だとして捜査から外され、本部のアイアンサイド警部補が事件を引き継ぐ。
疑いの目は、弟の死で父の遺産の唯一の受取人となったロジャーと、被害者と二人で席を外したシャーリーに向く。シャーリーは言い寄られたと話したが、実際には自分の誘いを断られていた。隠していた横領の前科も明るみに出る。
アイアンサイド警部補は神父を門前払いし、マロリー警部補の後任の座まで狙っている様子。そこで警部補は、家族がこの土地になじんだと明かして神父たちに助けを求めます。いつもより素直な警部補に、少し笑ってしまいました。
手掛かりは試合の前日にあった。教区誌を配るバンティとマッカーシー夫人の前で、アレックは急に観戦を決め、手帳に何か書きつけて誌面を一枚破り取っていた。夫人は郵便局の噂から、彼が戦争省へ手紙を出していたことも聞き出す。
神父が手帳の筆圧跡を鉛筆でこすり出すと、悪魔を意味するドイツ語を含み、悪魔がついに裁かれるという趣旨の文が現れる。神父とマロリー警部補はポーランド出身の歯科医エリックを訪ねる。腕の傷を問われた彼は、親衛隊に徴兵された一兵卒だったと明かした。
次に見つかったのはエリックの遺体だった。通報したのはクリスティーナだ。現場にはアレック殺しを認めるタイプ打ちの遺書があったが、神父は左手で打つ文字だけが薄いことに気づく。エリックは前夜の鐘つきの練習で、しっかり握れていた。
マロリー警部補は別の文書との照合で同じ打ち手を突き止め、クリスティーナを問い詰める。彼女は、夫が自分の家族を殺した者たちと同類だと知ったと言い、薬を飲ませたうえで撃ったと認めた。警部補は同情し、責任能力の減退を主張するよう勧める。
悲劇の被害者という前提に立てば、マロリー警部補の同情には筋が通っています。こちらも同じ前提で見ていたぶん、次の展開がよく効きました。
神父は、マッカーシー夫人がバンティを女悪魔とからかうのを聞き、手帳の文面が女を指していたと気づく。アレック殺しも彼女の仕業だと神父が迫ると、二人は銃を突きつけられ、墓穴を掘らされる。収容者の入れ墨は偽装で、彼女は加害者の側としてアウシュビッツにいたのだ。
正体を見抜いたアレックに遠回しにほのめかされ、彼女は彼を殺した。そのうえで過去のある夫を犯人に仕立てようと、夫も手にかけた。収容所での虐殺も祖国のためだったと言い張り、悔い改めを拒む。神父の叫びに鳥が飛び立った隙に、マロリー警部補が土を浴びせ、二人は逃げ出す。
追いつかれた神父がラテン語で祈ると、彼女は倒れて息絶えた。追う途中で転んだ際に、義歯に仕込んだ青酸のカプセルが割れていたのだ。正体は手配中の元女性監督官だった。グッドフェローは再応募は形式だけだと伝えるが、本部長の言葉を少し膨らませていた。クラブを辞めた警部補は、マッカーシー夫人にカブスカウトの手伝いをあてがわれる。
ブラウン神父 第66話 シーズン6第6話の感想まとめ
今回いちばん気持ちよかったのは、遺書の薄い文字と鐘つきの握り方という二つの観察が結びつく場面です。タイプの癖という物証と、教会での何気ない様子が一本につながる。しかもそれで夫殺しが解けたと思わせておいて、さらに奥に本当の犯人が控えている構成がうまいですね。
女悪魔への気づきが、カブスカウトの世話を嫌がるバンティへの軽口から生まれるのも好きなところです。笑いの場面がそのまま真相の鍵になります。マロリー警部補が減刑の道を勧める直前まで、こちらも彼女を被害者として見ていました。だから、入れ墨が偽装だったと分かる反転はかなり重く響きました。
犯人の最期には救いがありません。夫を殺したことを惜しむような言葉が出た瞬間に神父は望みをかけますが、彼女は虐殺を正当化し続けます。どんな罪人にも悔い改めを促す神父が、ここでは憐れみと恐れを口にするしかない。法の裁きを逃れた結末を、より重い裁きが待つという会話で締めるのも、この相手だからこそ成り立つ形だと思います。
その一方で、墓穴を掘らされながら一服を要求するマロリー警部補や、神の仕業のように語った直後に合理的な説明へ乗り換える姿には笑ってしまいました。グッドフェローが、知らない相手より慣れた相手のほうがいいと題名どおりの理屈で警部補を支え、本人はカブスカウトまで背負わされる。重い事件のあとに、ちょうどいい後味が残る締めくくりでした。
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