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クルミットです♪
クリスマスの舞踏会の夜、モンタギュー邸から公爵家の跡継ぎが消えた。梯子、睡眠薬入りのココア、血の付いた寝間着と手掛かりが並ぶなか、ブラウン神父は赤ん坊が生まれた場所に目を向ける。
それでは46話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
ブラウン神父 第46話 シーズン5第1話のあらすじ
教区事務局の聖職者が司祭館を訪れ、フェリシアのいとこである公爵が今年のクリスマスミサに出席すると告げる。自由すぎた例年の降誕行列は許されない。聖書どおりの行列と立派な聖歌隊、さらには雪まで求められた。
モンタギュー邸では、ブラウン神父がフェリシアと共に公爵の一家と乳母、使用人たちを出迎える。一方マッカーシー夫人は、告解室で凍えかけていた浮浪者の男を見つけ、司祭館に連れ帰った。
舞踏会の夜、跡継ぎの誕生で継承順位が下がった公爵のいとこが、賭博の借金の肩代わりを断られて捨て台詞を残す。痛風を抱えながら妻とのダンスから逃げていたマロリー警部補に、グッドフェローが赤ん坊の失踪を知らせた。
妻と踊らずに済む口実ができたと喜ぶ警部補には笑ってしまいます。赤ん坊が消えたという緊迫した知らせなのに、この人だけ別の事情で動いているのがこのシリーズらしい味です。
当初は梯子で窓から入った誘拐とみられた。だが神父は、柔らかい地面に梯子の脚がほとんど沈んでいないことを示し、侵入経路ではないと指摘する。夜に窓を開けておく習慣やお気に入りの玩具を知る、内部の者の関与が浮かんだ。
敷地の捜索で見つかったのは、クリスマスカードを届けに来た従者の妻だった。独身が条件の職で結婚を隠していたが、公爵は彼を許し、夫婦の住まいまで用意すると申し出る。捜索ではさらに、血に染まった赤ん坊の寝間着も見つかった。
子守のメイドの証言から、乳母のココアを運んだのが従者だと分かる。ココアからは睡眠薬が検出され、彼の持ち物からも同じ薬が見つかって、従者は逮捕された。
クリスマスの朝、神父とフェリシアは教会の降誕劇の飼い葉桶に寝かされた赤ん坊を見つける。教会で夜を明かした浮浪者の男に誰を見たか尋ねると、返ってきたのは、我が子を葦の茂みに隠したモーセの母の名だった。
神父が訪ねたのは従者の妻だ。彼女は、赤ん坊が生まれた未婚の母のための施設で同じ夜に男の子を産み、その子は死んだと告げられていた。だが誕生告知の新聞写真に、出産時に見た星形のあざを見つける。夫が従者になったのも、当初は息子の様子を見守るためだった。
しかし夫婦は、息子が乳母にも公爵夫人にも愛されていないと見て、取り戻すことに決めた。夫が乳母を眠らせ、妻が連れ出した。寝間着の血は妻のもので、カードは息子の無事を伝える暗号だった。夫の命を救おうと、彼女は赤ん坊を教会に置いたのだ。
恋の詩に見えたカードが、頭文字を拾う暗号だったという仕掛けは鮮やかです。夫に会わせてほしいと警察署を訪れた妻が、夫の無実を神に誓った言葉にも嘘はなかったと分かり、あの場面の意味ががらりと変わります。
神父は公爵を訪ね、実の息子の死を悼む言葉をかける。公爵夫人は手術で子を望めない体になり、生まれた子も夜のうちに亡くなっていた。乳母が同じ施設の男の子とすり替え、公爵も知りながら黙っていたのだ。家名を盾に開き直る乳母に、神父は嘆き続けた母と誘拐容疑で捕らわれた父の存在を突きつけた。
公爵は赤ん坊を母親に返し、罰を受ける覚悟を伝える。母親は、自分が失った息子は一人だが公爵は二人失った、それでもう十分な罰だと応じた。公爵は出生時の取り違えとして警部補に届け出て、従者が家族とクリスマスを過ごせるよう計らった。
ミサは独唱者を欠いたものの、浮浪者の男が代わりに歌い、雪も降った。公爵夫人は懐妊を打ち明ける。司祭館で神父たちは男がいなくなったことに気づく。教会の外では、雪の上に残る彼の足跡が消えていた。
ブラウン神父 第46話 シーズン5第1話の感想まとめ
今回いちばん面白いのは、誘拐事件の向きがひっくり返る構成です。赤ん坊を連れ去ったのは実の両親で、跡継ぎとして育てられていた子のほうが、実は奪われた子でした。誘拐犯を追う話が、すり替えという別の罪を暴く話に変わっていきます。
警部補の捜査も、事実の積み上げとしては外れていません。ココアに薬を入れたのは確かに従者でした。ただ、それを公爵家への誘拐と読んだところで意味がずれていきます。神父が施設での出生という一点にこだわり続けたのと並べると、同じ証拠でも読み方の差がよく見えます。
公爵の選択も見どころでした。乳母は、証拠もないのだから黙っていればいいと迫ります。それでも公爵は神父の言葉を受けて赤ん坊を返しました。とはいえ乳母自身が償う場面はなく、届け出も取り違えという形なので、少し割り切れなさが残ります。
公爵夫人がこの子を愛せないと自分を責めていた理由が、すり替えで説明される点はよくできていると思います。ただ、二度と産めないと言われていた夫人の懐妊で締めくくるのは、クリスマス回とはいえ少し都合がよすぎる気もしました。
浮浪者の男の扱いもうまいです。無作法な居候として登場しながら、事件の決め手になるモーセの母の名を告げ、ミサでは歌い手まで務め、足跡を残さず去っていきます。マッカーシー夫人との掛け合いも含めて、天使を思わせる人物として一貫していました。
警部補が公爵に悔やみを述べ、公爵が去ったあとグッドフェローに子どもがいるありがたさを漏らす場面も意外でした。部下が家族への贈り物を用意してくれていたと知る結末まで、普段のぼやき役とは違う顔が見られます。
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