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クルミットです♪
第5話の題名は『苦労と災い』。町長殺しの容疑者として追われるのは、フランクにとって因縁のあるビリーです。事件の発端から捜査、手掛かり、犯人の動機と結末までを順に整理します。
それでは5話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
シェイクスピア&ハサウェイ 第5話「苦労と災い」のあらすじ
アーデンの町長ダンカン・レクスラーが、コテージで殺害されているのが見つかる。凶器は鈍器で、事件には散弾銃の発砲も絡んでいる。マーロー警部が最有力の容疑者に挙げたのは、前科のある空き巣のビリーだった。日本語版の紹介では、町長の家に侵入したビリーが指名手配されたとされている。
ビリーはかつてフランクの情報提供者で、地元の悪党仲間の内情を数年にわたって知らせていた。それが仲間に知られ、死にかけるほど殴られた過去がある。フランクには借りがあり、ビリーはそれを持ち出してフランクとルー(ルエラ)の事務所に現れ、潔白の証明を頼み込む。
ビリーが借り物の海賊衣装で事務所に座っている場面は、ルーが電話で客を評する一言を囁いた直後だけに、つい笑ってしまいます。
町長は開発業者ヴィクトリア・キャスネスと手頃な価格の住宅計画を進めていたが、環境保護の抗議団体に反対されていた。ところが町長は心変わりしたように見えた。抗議団体はヒルベリー・アクション・グループで、略称はハグス。冒頭では三人の年配の女性が集まり、絶滅の恐れがあるイモリの生息地を守ろうとしている。
調べは、遺体を見つけた記者、副町長、開発業者、抗議する人々へと広がっていく。
町長の心変わりが事件の鍵に見えて、利害を持つ人物が一気に増えるのが面白いところです。
捜査の途上で、セバスチャンはビリーが血の付いたTシャツを持っているのを見つける。ビリーには不利な材料だが、フランクは、今回は自分の仕業ではないというビリーの訴えを信じ、調べを続ける。
手掛かりの一つが置き時計だった。町長が贈られた置き時計の鍵は暖炉の上にあるのに、時計本体が現場に見当たらない。フランクはこの欠けた物から、時計が凶器だったと読み解く。
遺体を見つけた記者は、副町長の愛人でもある。犯人もまた、副町長を町長にしたいと願う愛人として描かれ、それが動機だった。フランクとルーが事件について問い詰めると、犯人は自分の手に血が付いているのを見る。その血は本物で、凶器を処分しようとしたときに付いたものだった。ビリーの潔白は、最終的に証明される。
シェイクスピア&ハサウェイ 第5話「苦労と災い」の感想まとめ
今回の推理で一番うまいと思ったのは、時計の扱いです。鍵だけが暖炉の上にあり、本体がないという「あるはずの物がない」手掛かりから凶器に行き着きます。派手な物証ではなく、部屋の様子の違和感を拾うのがフランクらしいところです。
ビリーの血の付いたTシャツは、いかにも犯人に見える材料です。それでもフランクが彼の言い分を信じて動いたのは、情報提供者だった頃にビリーが負った代償を覚えているからだと思います。借りがあるから助けるというだけでなく、ビリーの話を頭から疑わずに調べを続ける姿勢がフランクらしいと感じました。
ルーとフランクの掛け合いも、今回は軽さが際立っています。ルーが電話で客を評する一言を囁く場面や、フランクが携帯電話に出る形でマーロー警部との聴取を切り上げる場面など、二人の距離感が事件の緊張を和らげています。
題名の遊びも楽しいところです。『マクベス』の三人の魔女にちなんで、抗議団体の略称がハグスになっています。冒頭の三人の年配の女性が、そのまま魔女の姿に重なる仕掛けです。セバスチャンがビリーを連れて行くバーの名がイリリアなのも、シェイクスピア作品を踏まえた小ネタでした。
終盤、犯人の手に付いた血が本物だったという皮肉は、題名の引用元の作品を思い出させます。ただ、それを知らなくても、凶器を処分しようとした痕跡が最後に本人を追い詰める流れとして分かりやすいです。第一発見者の記者が副町長の愛人でもあり、犯人もまた副町長を町長にしたい愛人だという点が、動機の線をつなぐ手掛かりになっています。
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