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クルミットです♪
戦争から帰ってきた青年を待っていたのは、悪夢に苦しむ日々と、厳しい叔父の仕打ちでした。ようやく戻れた家でくらい、安心して休ませてあげてほしいですね。
今回は、その叔父である大佐が殺されるお話です。疑われる青年だけでなく、大佐の妻や養女にも、この家から逃れたい事情がありました。
家族にしてきたことを知るにつれ、大佐にはじわじわ腹が立ちます。それだけに、最後に届く一枚のはがきには、少し気持ちがほどけました。
ここからは犯人と結末まで触れています。
それでは18話を一緒に見ていきましょう!
ブラウン神父 シーズン2第8話のあらすじ
北朝鮮で捕虜になっていた青年が帰還します。捕虜とは、戦争で敵側に捕らえられた人のことです。
青年は帰国後も悪夢に苦しんでいました。一方で、自分を捕らえていた相手に理解を示す言動もあり、それが叔父の大佐をひどく怒らせます。
大佐は軍隊の規律を家庭にも押しつけるような人物で、青年の心の傷を弱さとして扱います。そして、家名を汚す存在として精神科の施設に入れようとするのです。
つらい思いをして帰ってきた人に、最初に向ける言葉がそれなの? 家族まで敵になったようで、青年が気の毒です。
この家の関係は少し複雑です。青年の父親と大佐は実の兄弟で、大佐はその父親が亡くなったあと、青年の母親と結婚していました。
つまり、青年にとって大佐は叔父であり、継父でもあります。母親にとっても、夫と息子が激しく対立する状況でした。
食事の席で険悪になったあと、母親は夫に二人きりで話しかけます。息子を本気で施設に入れるつもりではないと信じ、扱い方さえ考えればよいのだと訴えました。
しかし、大佐の返事は冷たいものでした。容姿にひかれて結婚したものの、年を取った妻にはもう自分を動かす力などないと突き放します。
息子を守ろうと頼んでいるのに、妻の年齢や容姿を持ち出すなんて。こんな言い方までされるのは、あまりにつらい!
大佐には、中国から迎えた養女もいました。青年と養女は恋人同士で、一緒に家を出ようとしていたのです。
ところが大佐は、妻と青年を遠ざけ、自分が養女と結婚するつもりでした。養女を家族として迎えた裏には、成長した彼女を自分の愛人にするという身勝手な目的が隠れていました。
青年を施設に入れようとすることも、二人を引き離し、養女を自分のものにするための都合と結びついています。
養女にしたときから、そんなつもりだったなんて。頼る相手であるはずの大佐に逃げ道をふさがれて、彼女はどれだけ嫌だったことか。
青年には、大佐を憎む別の理由もありました。登山中の事故とされていた父親の死について、大佐がわざと転落させたのではないかと疑っていたのです。
父親が死に、その妻だった母親と叔父が結婚した。青年は、叔父が父親を殺して母親を手に入れたと考えていました。
激しい口論の中で青年は大佐を脅し、その後、大佐が殺されます。使われたのは、大佐が狩りの獲物として飾っていたトラのひげでした。
作中では、このトラのひげが毒として扱われています。直前に大佐を脅していた青年は、殺人の疑いで逮捕されてしまいます。
大佐に腹を立てていたのは確かでも、それだけで犯人と決めてほしくない! 青年には、まず自分の話を聞いてくれる人が必要に思えます。
疑いがかかるのは青年だけではありません。一緒に逃げようとしていた養女、大佐の妻、そして大佐の義理の兄弟も捜査の対象になります。
ブラウン神父は、青年が犯人だという見方に納得しません。父親の死に対する疑いも含め、この家の過去をたどっていきます。
神父は青年を、父を殺した叔父への復讐を考える、シェイクスピアの物語の王子ハムレットになぞらえます。青年の様子には、復讐のために正気を失ったふりをしている部分もあるのではないかと考えたのです。
ただ、捕虜生活で受けた心の傷まで、すべて演技だったということではありません。青年が悪夢に苦しんでいるのも、大佐に追い詰められているのも事実です。
父親の死まで疑わなければならない家で、落ち着いて暮らすのは難しいですよね。母親との間に大佐がいることも、青年にはしんどかったと思います。
調査を続ける神父にも、危険が迫ります。魚のスープに、細かく切ったトラのひげが入れられたのです。
神父は自分も毒にやられ、もう助からないかのように振る舞います。それでも、動けるうちに事件を解決しようと捜査を続けました。
神父のスープにまで入っているなんて! 大佐の事件を追っていた神父まで狙われると、家の中の誰を信じていいのか困ってしまいます。
しかし、神父はそのスープを口にしていませんでした。毒で命を落としかけているというのは、犯人の良心を確かめるための演技だったのです。
神父が注目したのは、毒への対処法を調べ、助けようとする人物でした。その人物こそ、大佐の養女です。
彼女は神父に助かるための方法を差し出します。大佐を殺したのも、この養女でした。
スープを飲んでいなかったと分かって、ほっとしました。自分の命が危ないと思わせてまで、相手が助けようとする気持ちを確かめる神父には驚きます。
養女は、大佐の愛人になることを拒んでいました。愛する青年との逃亡も阻まれ、このまま大佐の望みに従うことに耐えられず、殺してしまったのです。
そして、大佐が死ぬ間際に明かした話から、青年が父親の死について抱いていた疑いも正しかったと分かります。
大佐は兄弟の妻を欲しがり、彼女を手に入れるために、その夫を崖から突き落としていました。登山中の事故に見せかけた殺人だったのです。
しかも養女に対し、落ちていく兄弟の叫び声を楽しんだことまで語ります。最期まで、殺した相手への後悔はありませんでした。
父親を失った青年がずっと苦しんでいるのに、本人はそんなふうに覚えていたのかと思うと腹が立ちます。最期くらい、少しは悔やんでほしかった!
大佐は、欲しいものを手に入れてきた自分を悪いとは考えていません。イギリス人であることを振りかざし、自分の行いを責める者のほうが弱いのだと言い切ります。
妻も養女も、その気持ちを尊重する相手としては扱っていませんでした。妻を手に入れるために兄弟を殺し、その妻に飽きると、今度は養女を求めていたのです。
大佐は自分の死後、殺した者は処刑され、残された家族もお金を失って孤独になると考えていました。それでも構わないという態度のまま、死んでいきます。
最後まで家族が困ることを考えているなんて! この人にとって、一緒に暮らす人の幸せは本当にどうでもよかったんだと、嫌な気持ちが残りました。
一方、養女は大佐を殺したことを悔やんでいました。ブラウン神父は、その後悔が本物だと受け止めます。
青年と養女は偽造したパスポートを使い、イギリスを離れます。神父は二人の逃亡を知りながら、見逃しました。
二人が一緒に家を出られてよかった。養女がしたことは重いけれど、あの大佐のもとへ戻される結末だけは、見たくなかったです。
大佐の死からひと月もたたないうちに、妻はパーティーを開いています。家の中には、大佐がいたころとは違う、のびのびとした空気がありました。
妻には以前から、家のフランス人料理人という恋人がいました。夫の死後、その相手との仲を隠さない様子を、ブリジット・マッカーシー夫人はよく思いません。
神父は、人によって悲しみ方は違うという受け止め方をします。妻を責めることはありません。
やがて海外の青年から、母親の幸せを願うはがきが届きます。母親も神父に、自分は幸せになるつもりだと伝えるのでした。
ブラウン神父 シーズン2第8話の感想まとめ
いちばん残ったのは、毒に苦しんでいると思った神父を、養女が助けようとするところです。大佐を殺してしまった彼女が、神父まで死なせたいとは思っていないことに、少し救われました。
神父がスープを飲んでいなかったと分かったときは、安心したのと同時に、そこまでやるんだと驚きました! 逃亡を見逃すという最後の行動も、彼女の後悔を確かめたあとだからこそ、受け止められた気がします。
それにしても、大佐の妻への言葉はきつかった。息子のことで必死に頼んでいるのに、もう年を取ったから用はないという扱いをするなんて、聞いているだけで嫌になります。
そんな大佐が、養女には最初から別の目的を持っていた。家族として迎えられたと思った相手から、あんな要求をされたら、安心していられる場所がなくなってしまいます。
大佐の死後、妻が恋人との仲を隠さなくなった場面には、もう遠慮しなくていいんだと思いました。マッカーシー夫人が戸惑うのも分かるけれど、ここは神父のように、責めずにいてあげたい。
そして、海外へ逃れた息子が、母親にも幸せになってほしいと伝えたはがき。あれを受け取った母親が、自分も幸せになると言えたことが、私はうれしかったです。
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