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クルミットです♪
シーズン7第1話「痛みなき殺人」。霊能者として相談を受けていた心理学の若手研究員が、目を見開いたまま死んでいた事件です。信仰と理性をめぐる実験が絡み、首を痛めたハサウェイが思わぬ形で救われます。
それでは25話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
ルイス警部 第25話 シーズン7第1話「痛みなき殺人」のあらすじ
霊能者ランドルフ・ジェームズの事務所で、相談に来た女性客が男性の遺体を見つける。遺体は目を見開いたままで、撃たれた跡も、刺された跡も、首を絞められた跡もなかった。身元を調べると、本名はルーベン・ビーティ。心理学科の研究員として二重生活を送っていたことが分かる。
ホブソンの検視によると、ルーベンはまずバルビツール酸系の薬を染み込ませたケーキで朦朧とさせられ、その後、大型動物用の強力な麻酔薬を注射されていた。意識がありながら抵抗できなかったのなら、恐怖の表情にも説明がつく。痛みのない手口は安楽死を思わせるものだった。
ケーキで薬を盛り、意識をわざと残してから止めを刺す。痛みはないのに、残酷さだけが際立つ手順です。邦題の重みがここでずしりと来ました。
同僚の女性研究員によれば、霊能者の仕事は、遺族を相手に信念の仕組みを確かめる二人の非公式な研究だった。ルーベンの妻はそのことを何も聞かされておらず、夫とこの同僚の浮気を疑っていた。
手口が安楽死に似ているため、ルイスとハサウェイは安楽死推進団体の男性にも話を聞く。潜水事故で植物状態になった娘を亡くした彼は、妻と保護活動をしていた頃にこの薬を扱っていたと語る。一方、現場の毛髪からは、隣家の猫を薬殺した過去を持つタロット占いの女性が浮上する。
同僚の女性研究員は人目を避けて、クレイン教授が軍の関わる睡眠剥奪の実験に協力しており、ルーベンがそれに反対していたと打ち明ける。だが彼女もジョギング中に注射を打たれて倒れる。ルイスたちが駆け寄ったものの、助からなかった。
教授は軍の話を否定し、捜査には教授への接触を制限する指示まで出される。妻の弟の証言からは、妻の母が事件当日に事務所を訪れていたことも分かる。母は訪問を認め、娘と別れるよう金を差し出したことも明かしたが、殺害は否定した。
妻の母のやり方は強引そのものです。それでも、母の告白からルーベンが妻子のための家の頭金を貯めていたと分かり、妻は夫の愛を確かめられたと受け止めます。皮肉ですが、少し救われました。
決め手になったのは、ルーベンの予約帳と教授の研究室の実験記録だった。事件当日の予約に残る頭文字と、信仰の強さを試す実験の参加者が結びつき、安楽死推進団体の男性が容疑者として逮捕される。だが頭文字は彼の妻にも当てはまり、男性は妻をかばっていた。
娘を失った妻は霊能者のもとに通い詰めていた。夫の代わりに参加した実験室で、彼女はその霊能者が被験者を淡々とさばく研究員だと知る。教授の身が危ないと見たルイスたちは、ジョギング中に立ち寄るという市場へ急ぐ。そこで妻はハサウェイの首に注射しようとするが、追突事故以来着けていたカラーが針を阻んだ。
ルイスに面白がられていた首のカラーが、最後に命綱になるとは。仕込みが露骨なぶん、決まった瞬間の気持ちよさは格別でした。
妻は、薬はもともと娘の後を追うためにアンゴラから持ち込んだものだと明かす。娘の声を届けてくれた男には、娘と同じ立場を味わわせたかった。同僚の女性からは奪える信仰がなかったので命を奪った。告白はそういう趣旨だった。
結末では、占いの女性がルーベンの妻のためにタロットの「世界」のカードをめくる。ハサウェイは署に戻りたくないと漏らし、ルイスと並んでベンチに腰を下ろす。
ルイス警部 第25話 シーズン7第1話「痛みなき殺人」の感想まとめ
今回いちばん引っかかったのは、ルーベンの二面性です。霊能を偽物の技術と割り切り、相談客を研究対象として扱っていた。その一方で、妻と娘のための家の頭金を貯めていると話していたという。どちらの顔も本物に見えて、そこがやりきれないところでした。
犯人の動機は、信じていたものを目の前で取り上げられたことに集約されます。娘の声を聞かせてくれた相手が、実験室では被験者を順番にさばく側の人間だった。その落差を知った瞬間を想像すると、犯行は許されないにしても、怒りの向かった先だけは理解できてしまいます。
クレイン教授の描き方も印象的でした。理屈で信念を崩すことを研究と呼び、ハサウェイの信仰まで盲目だと切り捨てます。軍事研究の件では捜査に制限までかかったのに、真相はその秘密とは別のところ、教授自身の実験室で起きた出来事の中にありました。この外し方がうまいです。
タロット占いの女性の扱いもいい塩梅でした。殺害を知らされる前に知っていたことをルイスは不思議がりますが、本当の能力なのかは最後まで決めつけません。その曖昧さを残したまま、ルーベンの妻に「世界」のカードをめくらせて締めるのが洒落ていると思いました。
そしてラストのハサウェイ。カラーのおかげで命拾いした直後なのに、署には戻りたくないと言い出します。ルイスとベンチに並んで座り、黙って物思いにふける静かな終わり方で、今回の後味の苦さがそのまま残りました。
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