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クルミットです♪
ケンブルフォードの農場に、破壊による変革を掲げる過激な劇団がやってきます。上演中に団員が次々と死に、疑いは農場主から団長の娘へ移っていきます。神父は密室の小屋に残された小さな手掛かりを追います。
それでは78話を一緒に見ていきましょう!
※ここからは結末までのネタバレを含みます。
ブラウン神父 第78話 シーズン7第8話のあらすじ
ケンブルフォードの農場で、アナーキストの劇団が野外劇を上演する。会場を提供したのは農場主クレッグの妻サリーで、彼女は若い頃に団長タイタンと親しい仲だった。この劇団は巡業先で騒ぎを起こしてきたため、マロリー警部補も警戒のため会場に来ている。
ところが公演中、脚本も書く団員ライオネルが小屋の中で死んでいるのが見つかる。扉は内側から閂が掛かり、窓は開かない。遺体のそばには、本人が護身用に持っていた拳銃があった。マロリー警部補は自殺と判断し、その場にいる全員に待機を命じる。
劇団はそれでも公演の後半を始める。その劇中に、今度はタイタンが遺体で見つかる。娘のマグダレーナの話では、タイタンにはナッツが毒になる。神父は彼の携帯用の酒瓶にアーモンドが入っているのを見つけた。残った団員は、次は自分たちが狙われると怯える。
仲間が死んだ直後に、待機命令を逆手に取って劇を続けるところが実にこの劇団らしいです。ただ、そのせいで二人目の死が観客の目と鼻の先で起きてしまうのは皮肉ですね。
マグダレーナは父の死に打ちのめされ、同じ団員のアンガスにすがる。しかしグラスゴーに妻がいる彼は応じない。一方、クレッグは妻とタイタンの関係に気づき、妻に近づけば殺すとタイタンを脅していた。それが発覚し、クレッグは殺人容疑で逮捕される。
クレッグが連行されようとしていたとき、農家の裏手で意識を失ったアンガスが見つかる。病院で目を覚ました彼は、マグダレーナに突き落とされたと証言する。警察は彼女を殺人容疑で追い始め、クレッグは証拠不十分で釈放された。
神父はライオネルの死を他殺と疑い、バンティと小屋を調べていた。屋根には、手が入るほどの隙間ができる外れた瓦がある。神父はそこから銃口を向けたと推理するが、マロリー警部補は検視の結果を待つと言って相手にしない。
密室の種明かしが瓦一枚というのは素朴です。それでも、屋根に上れるのは誰かという問いが後半で効いてくる組み立てはうまいと思いました。
やがてマグダレーナは見つかり、鞄からアーモンドが出て逮捕される。だが彼女は公演前から足を痛めており、小屋の屋根に上れたとは考えにくい。神父は、病院を抜け出したアンガスを追い、駅で彼を見つける。
神父の推理では、アンガスは劇団員を殺すために劇団に加わった人物だった。マグダレーナも狙ったが失敗し、自分の転落を彼女のせいにして罪を着せたという。アンガスは、グラスゴーでの出来事を打ち明ける。劇団の上演した低賃金の劇が暴動を招き、帰宅途中の妻が踏み殺されたのだ。警察から中止を求められていたのに、タイタンたちは上演を強行していた。
復讐を終えて生きる目的を失ったアンガスは、近づく列車に飛び込もうとする。しかし、寸前で神父に止められる。マグダレーナは神父が無実を明らかにしたことで釈放され、父に教え込まれた考えを少しずつ見つめ直し始める。
ブラウン神父 第78話 シーズン7第8話の感想まとめ
今回の肝は、犯人が劇団の仲間ではなく、劇団を憎む側の人間だったという反転だと思います。破壊を叫ぶ舞台は序盤では滑稽にも見えますが、その扇動がグラスゴーで現実の暴動と一人の女性の死につながっていました。笑いの種で終わらせない構成になっています。
手掛かりの置き方も好みでした。マグダレーナが足を痛めていることは早い段階で出ています。それが屋根の瓦の発見と組み合わさって、初めて意味を持ちます。鞄のアーモンドはあまりに分かりやすく、かえって仕込まれた感じが際立っていましたね。
アンガスの人物像も切ないです。妻のために何か月も無償で劇団員を演じ続けた執念は恐ろしいですが、目的を果たした途端に空っぽになってしまう。マグダレーナを拒み続けたのも、妻への思いの裏返しだったと分かると見え方が変わります。
夫婦の描き方が三様なのも面白いところです。タイタンに情熱を見ていたサリーと、嫉妬から脅しに走ったクレッグ。そして失った妻を愛し続けたアンガスです。結末で、父の教えを疑い始めるマグダレーナにも小さな救いがあって、後味は思ったより重くありませんでした。
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