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クルミットです♪
今回は、町と被害者の名前がアルファベット順に並ぶ「ABC殺人事件」です。
Aの次はB、そしてC。短い間に殺人が続き、記憶が途切れることのある男性に疑いが向けられていきます。
自分が何をしていたか思い出せない。そんな不安につけ込む人物がいるのが、見ていてつらいところでした。
一方、ポワロの友人は、お土産に持ち帰ったワニの話をしたくて仕方がありません。事件の合間に挟まる、その姿には少し気持ちがほぐれます。
犯人の狙いと結末まで触れていきます。
それでは31話を一緒に見ていきましょう!
名探偵ポワロ シーズン4第1話「ABC殺人事件」のあらすじ
ロンドンに戻ってきたポワロの友人は、ちょっと変わった贈り物を持参します。自分で仕留めたワニの剝製です。
友人は、そのワニを仕留めたときの話を聞いてもらいたくて仕方がない様子。ところが、話し始めようとするたびに邪魔が入り、なかなか先へ進めません。
お土産がワニの剝製! 本人は誇らしそうだけれど、受け取る側は置き場所から悩んでしまいますね。
そんな中で起こるのが、アルファベットに沿って人が殺される事件です。
最初の被害者は、名前と名字がAで始まる女性。殺された町の名前も、Aで始まります。
次に、Bで始まる町で、名前と名字がBで始まる女性が殺されます。そして三人目は、Cで始まる町に住む、名前と名字がCで始まる男性でした。
英語の名前や地名の最初の文字が、A、B、Cと順にそろっています。被害者だけでなく、事件の起こる場所まで同じ文字で合わせているのです。
この三件が起きたのは、わずか十日の間だった。
最初の事件だけでもひどいのに、十日のうちに三人も。名前が同じ文字で始まるだけで、狙われてしまうの?
捜査にあたる警部は、ABC事件を公表します。新聞でも事件が大きく取り上げられ、連続殺人への関心が広がっていきます。
順番がここまでそろっていると、犯人はアルファベットそのものにこだわっているように見えます。次の文字にも事件が続くことを思わせる、嫌な並びでした。
一方、ポワロのもとには、二人目の被害者について思い悩む男性が訪ねてきます。
男性は、自分が被害者の首を絞める夢を繰り返し見ていました。実際に自分が殺し、そのときの記憶を失ってしまったかもしれないと、おびえているのです。
夢の中で人を殺した自分と、現実の自分。その区別にまで不安を抱き、ポワロに話をしに来たのでした。
嫌な夢を一度見るだけでもつらいのに、繰り返し同じ夢を見るなんて。起きてからも自分を疑ってしまうのが、きつかったです。
そして事件では、別の男性にも疑いが向けられていきます。こちらの男性には、実際に意識が途切れ、記憶が抜け落ちる症状があります。
しかも、その男性は殺人の起きた場所に居合わせていました。
自分の行動をすべて覚えていないため、記憶のない間に何をしたか、本人にもわかりません。そこを犯人に利用されてしまいます。
覚えていない時間があるだけでも心細いですよね。そのうえ事件の場所にいたとなると、本人が不安になるのも無理はありません。
事件は、Dで始まる町へと続きます。四件目の殺人が起こるのは、記憶の途切れる男性も来ていた映画館です。
映画館では、一人の客が刃物で刺されます。A、B、Cに続く事件の場所に、疑われている男性が再び居合わせたことになります。
しかし、この映画館での殺人には、名前の順番だけでは説明できない事情がありました。
犯人は、殺す相手をあらかじめ名前で選んでいたわけではありません。映画館にいる人を刺し、近くにDで始まる名前の人もいると見込んでいたのです。
そして、本来狙った相手を間違えて殺した事件だと思わせようとしていました。
その場にいた人を刺して、人違いだったことにするなんて! 巻き込まれる人の命を、あまりにも軽く扱っています。
ポワロは、捕らえられた男性に会いに行きます。男性はそこで、自分の名前を明かします。
母親が大きな期待を込めて付けた、立派な名前。その名前と名字の頭文字は、事件につきまとうABCと重なっていました。
けれど、この男性の記憶が途切れることも、事件の場所にいたことも、本人が殺した証拠とはなりません。
男性をそれぞれの事件の場所に行かせていた人物がいたのです。
名前まで重なっていると、つい疑ってしまいそうになるけれど、そこで決めつけないでほしい! この人には、自分で説明できない時間があるのですから。
一連の殺人を起こしていたのは、男性が友人だと思っていた人物でした。
その人物は、男性に記憶の抜け落ちる症状があることを利用していました。事件の場所に居合わせるよう仕向け、男性自身にも、記憶のない間に殺したと思わせようとしていたのです。
偶然が重なって疑われたわけではありません。疑いがこの男性に向くよう、真犯人が動いていたのでした。
しかも男性は、その相手を友人だと信じていた。
友人だと思っていた相手が、そこまでしていたなんて。自分の記憶を疑って苦しむ様子まで利用するのは、本当に腹が立ちます。
ポワロが明らかにする犯人の目的は、三人目の被害者を殺し、遺産を手に入れることでした。
犯人が本当に狙っていたのは、Cに当たる被害者です。その殺人を隠すため、アルファベットに取りつかれた人物の連続殺人に見せかけていました。
AとBの殺人も、映画館の殺人も、そのために起こされたものでした。四件をひと続きの事件に見せれば、三人目を殺した個人的な動機から関心をそらせます。
映画館で人を刺したのも、この真犯人です。そこに来ていた男性に罪を着せる狙いがありました。
遺産のために一人を狙い、それを隠すためにほかの人まで殺すなんて。巻き込まれた人たちには、犯人のお金の事情なんて関係ありません!
こうして、ABCという並びの裏にあった目的と、記憶の途切れる男性に罪を押しつける仕組みが明らかになります。
男性は、犯人の思いどおりに利用されていたのです。自分が殺したかもしれないという恐れまで、相手に植えつけられていました。
この人が犯人ではないとわかって、ほっとしました。自分まで自分を疑っていた時間は、どれほど心細かったことか。
事件のあとには、思いがけず穏やかな時間が待っています。
ポワロの友人が、ようやくワニを仕留めた話を聞いてもらえることになるのです。その聞き手は、犯人に利用されていた男性でした。
何度も話しそびれていた友人は、今度こそ狩りの話を始めます。男性のほうも、その話に興味を持っています。
ポワロと警部は、話し込む二人を残して、そっと部屋を出ていきます。そして扉を閉めるのでした。
やっとワニの話を聞いてもらえた! あんなに苦しんでいた男性が、今は誰かの話に興味を向けている。その姿に気持ちがゆるみました。
名探偵ポワロ シーズン4第1話「ABC殺人事件」の感想まとめ
いちばん心に残ったのは、記憶の途切れる男性が、友人だと信じた相手に利用されていたとわかるところです。
事件の場所へ行くよう仕向けられただけでもひどいのに、自分が犯人かもしれないと思うところまで追い込まれていました。あそこは見ていてつらかった。
本人には、思い出そうとしても思い出せない時間があります。それを知ったうえで罪を押しつけようとした犯人には、じわじわイライラしました。
男性が相手を友人だと思っていたことも、引っかかります。信用していたぶん、自分のほうがおかしいと感じてしまいそうで、気の毒だった。
最初は、A、B、Cと続く並びに気を取られました。でも真相を知ると、遺産のために巻き込まれた人たちのことが頭から離れません。
映画館の被害者にいたっては、名前を確かめて選んですらいなかったのです。そこに居合わせた人を殺して、人違いに見せようとする身勝手さには腹が立つばかり。
二人目の被害者を殺す夢に苦しんでいた男性も、気になりました。実際に手を下していなくても、自分を疑うだけであんなにつらくなるのですね。
だからこそ、最後にワニの話を聞く男性の姿には救われました。事件について問い詰められる時間が終わり、今は友人の長い話を聞いています。
話したくて仕方のなかった友人にも、ようやく聞き手ができました。二人を残して静かに扉を閉めるポワロと警部には、少し笑ってしまいました。
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