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クルミットです♪
今回は、夫からつらく当たられている妻を助けてほしい、という相談から始まります。ところが、命を奪われたのは夫のほうでした。
遺体が見つかるのは、パーティーが開かれた家にある大きな櫃。櫃とは、ふたの付いた収納箱のことです。
妻の身を心配していたところへ、まさかの事件。箱の中に夫がいた理由を知ると、妻への疑いを利用した犯人に腹が立ってきました。
犯人と事件の結末まで触れながら、それでは27話を一緒に見ていきましょう!
名探偵ポワロ シーズン3第8話「スペイン櫃の秘密」のあらすじ
物語の冒頭に出てくるのは、昔の決闘の場面です。ある女性をからかった将校に、大佐が剣での勝負を求めます。
決闘は、傷つけられた名誉をめぐって当人同士が争うもの。このときの戦いで、大佐の頬には傷が残りました。
大佐がかばった女性は、後に事件の中心となる妻でした。その女性への思いは、過去の出来事だけでは終わっていません。
からかう言葉は嫌だけれど、そこで剣を抜かれるのも怖い。大佐の怒り方が、早くも気になってしまいます。
そして、ポワロは友人とオペラを鑑賞します。演目は、殺人が起こる物語でもある「リゴレット」でした。
今回ポワロに助けを求めるのは、ある貴婦人。友人である妻が、夫から精神的につらい扱いを受けているという相談です。
夫は冷たく、妻への疑いを募らせていました。貴婦人は、その不穏な様子から妻が殺されるのではないかと心配しています。
ただ夫婦仲が悪い、では済まない話です。身近な友人が命の危険まで感じているのだから、放っておけません。
家の中でずっと疑われるなんて、妻は休まる時間がありませんよね。友人が助けを求めてくれて良かった!
やがてポワロも、少佐の家で開かれるパーティーに出席します。妻もその場にいて、彼女に思いを寄せる大佐も参加していました。
夫は仕事で出かけることになっています。しかし、この出張の話には、誰にも明かしていない目的がありました。
会場の大佐は、あまり感じのよい態度ではありません。ジャズを見下し、人種への偏見まであらわにします。
女性の名誉のために決闘した過去があっても、目の前の人を平気で見下す態度には困ってしまいます。ポワロの友人も、大佐の頬に残る傷を知ることになります。
自分の気に入らない音楽だからといって、演奏する人までけなさなくても。大佐のそばでは、せっかくの集まりも楽しめなさそうです。
そのパーティーの会場となった家で、夫の遺体が発見されます。入っていたのは、大きなスペイン櫃の中でした。
妻のほうに危険が迫っていると聞いていたのに、死んだのは夫だった。しかも、出張に出かけているはずの人物です。
警部は、パーティーに出席していたポワロに、証人として話を聞きに来ます。ポワロにとっても、自分が居合わせた集まりで起きた事件となりました。
なぜ夫は、少佐の家の櫃に入っていたのでしょうか?
夫が疑っていたのは、妻と少佐の関係です。その少佐の家から遺体が出てきたことで、少佐には殺人の疑いが向けられます。
妻との関係を疑われていた男性と、嫉妬していた夫。そこだけを見ると、二人の間で争いが起きたようにも受け取れてしまいます。
家から遺体が出てきた少佐も気の毒です。妻への疑いまで絡んでいて、これでは何を説明しても苦しくなりそう。
一方、大佐はポワロに話を聞かれると、パーティーのときよりも感じよく振る舞います。少佐が夫を殺すとは思わないと話し、ポワロが会場にいてくれて良かったとも伝えました。
しかし、事件を仕組んだのは、この大佐だったのです。
大佐は妻に思いを寄せていました。そのため、夫だけでなく、もう一人の恋敵である少佐も邪魔だった。
そこで利用したのが、夫の嫉妬です。大佐は、妻が本当に少佐と親しい関係なのか、こっそり確かめる方法を夫に持ちかけます。
まず、仕事で出張すると周囲に伝えること。そして実際には出かけず、パーティーの前に少佐の家の櫃へ隠れることでした。
夫がいないと思っている妻を、箱の中から見張らせるつもりだったのです。夫はこの話に乗り、自分から櫃に入りました。
遺体を運び込んだ人物を探すだけでは、この事件の始まりにはたどり着けません。夫は生きたまま、誰にも姿を見られないように隠れていたのでした。
妻の様子を盗み見るために、そこまでするなんて! 夫の疑い深さにも嫌な気持ちになるし、それを利用する大佐にも腹が立ちます。
夫は櫃に小さな穴を開けます。息をするためであり、パーティーでの妻の行動をのぞくためでもありました。
身を隠す箱と、外を見るための穴。夫にとっては妻の秘密を確かめる準備でも、大佐にとっては殺人に必要な準備だったのです。
パーティーの最中、大佐はその小さな穴に細い刃を突き入れ、夫を殺します。凶器に使ったのは、杖の中に剣を隠した仕込み杖でした。
夫の傷は、目から脳へと達していました。外を見るために作った穴が、そのまま命を奪う刃の入り口になってしまいます。
櫃の中に夫がいることを知り、その場所に隠れるよう仕向けた大佐。偶然そこにいた相手を襲った事件ではありません。
自分で開けた穴から刃が来るなんて、嫌な殺し方です。夫のしていたことには賛成できなくても、こんな最期はきつかった。
大佐の狙いは、夫を殺して妻のそばから消すことだけではありませんでした。少佐の家で殺せば、もう一人の恋敵に罪をかぶせられます。
夫をけしかけ、少佐の家を利用し、自分は少佐をかばうような言葉まで口にする。ポワロに向けた穏やかな態度も、そのまま信じられるものではなかったのです。
妻をめぐる二人の男性を、一度に遠ざけようとした計画でした。
しかしポワロは、大佐が妻の名誉に強くこだわることに目を向けます。そして警部に頼み、妻を逮捕させました。
妻が犯人だからではありません。彼女に殺人の疑いがかかれば、大佐が黙っていられなくなると考えての作戦です。
妻を救い出そうとする大佐の反応から、真犯人を追い詰めようとします。冒頭の決闘でも、大佐は彼女をからかう言葉を許せませんでした。
作戦とはいえ、妻まで逮捕されるのはつらいですね。ポワロを信じたいけれど、この人を早く安心させてあげて!
ポワロは大佐と向き合い、夫を殺した計画を指摘します。場所は、かつてあの決闘が行われた体育館です。
すると大佐は態度を変え、ポワロに剣を向けます。話を聞いていたときの取り繕った様子は消え、ポワロ自身が危険にさらされました。
こんな場面でも、ポワロには聞き流せないことがあります。大佐にフランス人扱いをされると、自分はベルギー人だと訂正するのです。
そこは今でも訂正するんですね! ポワロらしいけれど、目の前の剣を思うと、こちらは落ち着いていられません。
ポワロは、助けとなる少佐を連れてきていました。少佐が危険な場面に入り、大佐と剣を交えます。
昔の決闘の様子も重なりながら、二人は戦います。妻をめぐって人を陥れた大佐と、その大佐に罪を着せられかけた少佐が、同じ場所で向き合うことになりました。
少佐の助けで、ポワロは危機を脱します。自分の家を殺人に使われた少佐が、今度はポワロを救ってくれました。
事件の真相を明らかにしたポワロは、最後に、今回は運が良かったのだと謙虚な言葉を口にします。
ところが、そのままでは終わりません。友人に向かって、世界でいちばん謙虚な人間になると張り合ってしまうのでした。
名探偵ポワロ シーズン3第8話「スペイン櫃の秘密」の感想まとめ
いちばん心に残ったのは、夫が生きたまま櫃に隠れていたと分かるところです。妻を見張るつもりで入った場所で殺されてしまうのが、なんとも嫌でした。
夫は妻につらく当たっていた人ですし、出張まで装って行動を探ることにも腹が立ちます。でも、そんな夫を大佐が誘導していたと知ると、簡単に片づけられない気持ちになりました。
大佐は、夫の疑い深さも、少佐が疑われやすい事情も利用しています。少佐は殺さないと思う、とポワロに話していた態度を思い返すと、余計にイライラします。
妻のことを好きだというなら、どうしてこんなに彼女を苦しめることばかりするの?
夫から疑われ、周囲の男性の思いに巻き込まれ、最後は作戦のために逮捕までされる。妻の立場がしんどくて、事件が終わったら静かに過ごさせてあげたくなります。
剣を向けられたポワロを、少佐が助けてくれたところではほっとしました。そばに来てもらっていて良かった!
そして、あの危険を切り抜けた後のポワロです。運が良かったと控えめに話していたのに、謙虚さでも誰にも負けたくない様子がおかしくて。
世界でいちばん謙虚になると言い張るポワロには、最後に少し笑ってしまいました。
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