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クルミットです♪
今回は、エジプトを舞台にした「ナイルに死す」です。脚を撃たれたはずの男性が、妙に落ち着いて周りに指示を出す場面が引っかかりました。
けがをしている人を見ると、まず心配になりますよね。その気持ちにつけ込むような仕掛けが、今回の事件にはあります。
恋人を気遣う姿や、ろうそくの下で踊る二人。事件の真相を知ってしまうと、その姿を眺める気持ちまで変わってしまいました。
それでは52話を一緒に見ていきましょう!
名探偵ポワロ シーズン9第3話「ナイルに死す」のあらすじ
物語は、男性と恋人の女性が、一緒にベッドにいる場面から始まります。ガラス窓のある屋根越しに、二人の姿が映されます。
この男性と恋人の女性は、後に明らかになる事件の仕掛けにも関わる人物です。まずは、二人が親密な間柄であることが分かる始まりでした。
一方、若い資産家の女性には、自分本位で周囲への配慮に欠けるところがあります。序盤には、薬物のコカインを吸う姿まで見せます。
この女性、最初から少し苦手です。自分のしたいことが先に来る感じがして、そばにいたら疲れそう。
エジプトでは、神殿の遺跡を歩きながら、ピラミッドの場所を気にしています。エジプトには、あちこちにピラミッドがあると思っている様子です。
神殿は神をまつる場所で、ピラミッドとは別の建物です。彼女の関心は、訪れている神殿よりもピラミッドに向いています。
目の前にも立派な遺跡があるのに、そっちはあまり気にならないんですね。旅行で一緒に歩く相手だったら、ちょっと困ってしまいます。
事件の大きな手がかりになるのは、冒頭に登場した男性の脚への銃撃です。男性は撃たれたように見えますが、その直後も落ち着いています。
恋人の女性を安全にしてほしいと周囲に指示を出し、医師を呼ぶように頼みます。自分が負傷している状況でも、人にしてほしいことを伝えられるほど冷静です。
脚を撃たれた直後に、そこまで周りのことを考えられるもの?恋人への気遣いより、まずその落ち着き方が気になりました。
ところが、医師がやって来たときには、男性の状態はずっと悪くなっています。先ほど指示を出していたときとは、様子が違います。
ここには、けがをした時点についての偽装がありました。男性は、最初から脚を撃たれていたわけではありません。
初めの負傷は、撃たれたふりだったのです。男性は、自分のアリバイを作るために、この芝居をしていました。
医師が診るころには本当に負傷していますが、初めに周囲へ指示を出していたときの傷は偽物です。二つの場面を、同じけがの続きとして受け取ってはいけなかったのです。
後から本当の傷を見せられたら、最初からけがをしていたと思ってしまいます。そこを利用するなんて、ずるい!心配した気持ちまで返してほしくなります。
恋人を守るように頼んでいたことも、医師を呼ばせたことも、初めは負傷した男性の行動として目に入ります。しかし、撃たれたふりだったと分かると、その場での冷静さにも納得がいきます。
頼みごとをしている姿だけなら、しっかりした人にも見えるのに。あの落ち着き方には、ちゃんと理由があったんですね。
そしてポワロは、捜査をともにする大佐と、たんすの中に押し込められた女性の遺体を確認します。
この女性は、刃物で刺されて殺されていました。遺体まで狭い場所に隠されています。
殺されたうえに、こんな所へ押し込められるなんて。どうしてこの女性が、ここまでひどい目に遭わなければいけないの?
この女性を殺したのは、脚の負傷を偽装した男性の恋人です。冒頭で男性と一緒にいた、あの女性でした。
終盤には、彼女が被害者を何度も刃物で刺す様子が映されます。恋人と過ごしていたときとは違う、残酷な行動が明らかになります。
何度も刺すところは、見ていてきつかったです。相手が痛がることも傷つくことも、もう気にしていないように見えてしまいました。
男性は負傷を装ってアリバイを作り、その恋人は女性を刺殺しています。二人について分かることが増えるたび、冒頭の親密な姿もすんなり受け止められなくなります。
恋人同士の場面を見ていたときには、こんな気持ちになるとは思いませんでした。特に刺された女性のことが、ずっと引っかかります。
殺人事件のほかに、資産家の女性の真珠を盗んだ人物も判明します。盗みを働いていたのは、若い男性です。
この青年には、好意を寄せて近づく女性がいます。しかし青年は、その気持ちを受け入れません。
女性のほうから働きかけても、青年は自分を恋愛の相手として求めても望みはない、という態度を取ります。彼女の思いが実る展開にはなりません。
好きになっても、相手にその気がないことはあります。それでも、近づこうとした側の気持ちを思うと、ここは切なかったです。
そしてポワロは、青年が真珠を盗んだ件については見逃します。青年の盗みと、彼に向けられた好意は、どちらもすっきり片づくわけではありません。
青年は盗みを見逃してもらえるんですね。私は、好意を受け入れてもらえなかった女性のほうが気になってしまいました。あの人にも、ほっとできることがあってほしいです。
一方で、結婚相手を選ぶ女性の姿もあります。彼女に求婚する青年は、性急なところがあり、相手への接し方にも問題がありました。
女性の婚約を知ると、青年は本当に傷ついた様子を見せます。それまでの自分の振る舞いが良くなかったことにも、ようやく気づいたように見えます。
落ち込む姿は気の毒でした。でも、求婚する前に、もう少し相手の気持ちを見てあげてほしかったです。
この青年には、隠していた身分があります。実は、爵位を持つ貴族です。
爵位とは、貴族としての身分を示す称号のことです。ポワロは、求婚された女性に青年の本当の身分を教えます。
それでも、女性は結婚相手を変えません。彼女が選ぶのは医師です。
青年が貴族だと分かっても、その選択は変わりませんでした。肩書きを知った後も、自分で選んだ相手との結婚を望みます。
ここは、彼女が気持ちを変えなくて良かった!立派な肩書きがあると聞いても、それまでの接し方が消えるわけではありません。
そして最後に映るのは、ろうそくの明かりの中で踊る男性と、その恋人の女性です。脚の負傷を偽装した男性と、刺殺を実行した女性が、二人で踊っています。
冒頭と同じように、ガラス窓のある屋根越しから二人の姿が映されます。始まりにも終わりにも、この二人が一緒にいます。
ろうそくの下で踊る姿を見ても、今はうっとりできません。あの女性を何度も刺した人だと思うと、恋人との時間だけを眺める気持ちにはなれませんでした。
名探偵ポワロ シーズン9第3話「ナイルに死す」の感想まとめ
一番残ったのは、最後に二人がろうそくの明かりの中で踊る場面です。冒頭と似た眺めなのに、こちらの気持ちはずいぶん変わっていました。
最初は、親密な二人として見ていました。しかし最後には、男性の偽装も、女性が人を刺したことも知っています。
二人の姿が出てくると、どうしても、たんすに押し込められた女性のことを思い出します。あの扱いがつらかったです。
殺される場面だけでもきついのに、遺体になってからもあんな所に隠されてしまう。被害者のほうへ気持ちが向いて、踊る二人に優しい気持ちは持てませんでした。
脚の傷を使ったアリバイにも腹が立ちます。けがをした人がいたら、痛みや治療を心配するのは自然なことです。
医師が来たときに本当に負傷していれば、その前も同じ状態だったと思ってしまいそう。私も、そのまま受け取ってしまう気がします。
だからこそ、最初の冷静な様子が気になりました。あんなに周囲へ指示を出せていたことを、ただ落ち着いた人だからと済ませてはいけなかったんですね。
恋人を安全にしてほしいという頼みも、けがをした人の言葉なら、まず聞いてあげたくなります。そこまで含めて見返すと、あの男性にはイライラしました。
そんな中で少しほっとしたのは、求婚した青年が貴族だと知っても、医師を選んだ女性です。周りから立派な身分を知らされても、気持ちが動かないことはあります。
青年が傷ついた様子も分かるけれど、それで女性の返事まで変わる必要はありません。彼女が自分の選んだ相手を変えなかったことは、素直に良かったです。
最後のダンスは、やっぱり苦いままでした。ろうそくの下で踊る彼女を見ると、被害者を何度も刺したその手が気になってしまいます。
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