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クルミットです♪
今回は、休暇中のポワロが細密画の盗難事件にかかわる「二重の罪」です。小さな絵をめぐって、ずいぶん欲張りな企みが隠れていました。
盗んだ人を捜していたら、疑わしく見えた人にも別の事情が。そんな事件のそばで、警部の講演を気にするポワロにも、つい頬が緩みます。
いつも自信たっぷりなポワロにも、人からの言葉がうれしい時はあるんですね。
それでは16話を一緒に見ていきましょう!
名探偵ポワロ シーズン2第6話「二重の罪」のあらすじ
ポワロは、友人の大尉と休暇を過ごしています。一方、警部は自分が手がけてきた仕事について、各地で講演をしていました。
休暇先で、その警部と顔を合わせる二人。ポワロは講演のことが気になるのに、素直に聴きたいとは認めません。
大尉が持っている新聞の切り抜きにも、関心を示します。しかし、目を向けていたのは講演の記事ではなく、裏側の記事だと言い張るのです。
ところが、その裏に載っていたのはフランス語のレッスンの広告でした。
ポワロ、その言い訳はちょっと苦しいです! 講演を聴きたいと言ってくれたら、それで済むのに。気にしているのを知られるのは嫌なんですね。
一方、留守宅にひとり残った女性は、なくした自分の鍵を捜しています。そこで頼りにするのが、ポワロの捜査方法です。
旅先では盗難事件、留守宅では鍵捜し。離れた場所でも、ポワロのやり方を使って問題を解こうとしている人がいました。
鍵が見つからない時の困り方は、ぐっと身近です。こんな時にポワロの方法を試したくなる気持ち、わかります。まず鍵がないと落ち着かないですよね。
そして、ポワロたちがかかわることになるのは、細密画をめぐる盗難事件です。細密画は、小さな中に細かく描き込まれた絵のこと。
その売り手となるのが、叔母と姪の二人でした。取引の相手には、絵を購入する男性がいます。
盗まれた絵の行方を追ううちに、疑わしく見えてくるのが、若い女性と口ひげを生やした連れの男性です。二人には、絵の盗難にかかわっているのではないかという疑いが向けられます。
ついには逮捕される二人。しかし、二人が一緒にいた事情は、盗みとは別のところにありました。
実は、駆け落ちをしていた恋人同士だった。
えっ、この二人は駆け落ちだったの? 盗難の犯人として捕まってしまうなんて、気の毒です。疑って見ていたこちらも、申し訳なくなりました。
女性と口ひげの男性を捕まえても、盗難事件の答えにはなりません。絵の売り手と買い手の関係を、考え直す必要があります。
そこで大尉は、今回の盗みは取引の内情を知る人間の仕業だと考えます。絵のありかを知っているだけでは、十分ではありません。
盗んだ後、その絵をすぐに正当な値段で買ってくれる相手まで見つける必要があるからです。
絵がどこにあるか、誰が買うつもりなのか。その両方を知っているのは、売り手と買い手でした。
大尉のこの考え方には、なるほどと思いました。盗めるかどうかだけでなく、その後のお金のことまで考えると、疑う相手が変わってきます。
大尉が犯人だと考えたのは、買い手の男性です。自分で盗ませた絵を手に入れれば、代金を払わずに済むという推理でした。
取引にかかわる人間が怪しい、というところまでは合っています。しかし、犯人として選んだ相手が違っていたのです。
企んでいたのは、買い手ではなく、売り手である叔母と姪でした。
そっちの二人だったんですか! 大尉も惜しかったです。内情を知っている人が怪しいと気づいていただけに、あと少しだったのにと思ってしまいます。
叔母と姪は、自分たちの絵を自分たちで盗んだことにしていました。そして、その絵を売って代金を受け取ります。
二人の狙いは、絵を売った後にもありました。盗品として警察に押収してもらい、元の持ち主である自分たちへ返してもらおうとしていたのです。
それが通れば、二人の手元には売ったお金が残り、絵まで戻ってきます。戻った絵を、後でもう一度売ることもできる仕組みでした。
お金を受け取ったうえに、絵まで返してもらうつもり? 買った人があまりに気の毒です。盗まれた側の顔をして警察まで頼ろうとするのは、腹が立ちます。
つまり、盗難を訴える売り手自身が、盗みを仕組んでいました。絵を失って困っているように見せることも、企みの一部だったのです。
買い手は、代金を払って絵を手に入れたところで、盗品だからと取り上げられることになります。二人は、そうして絵を取り戻すつもりで動いていました。
最初は絵を盗まれた人に同情していたのに、その気持ちまで利用されたようで嫌でした。姪も一緒にやっていたと知ると、余計にがっかりします。
そして、絵を売る時には、叔母が変装をしていました。ただ別の女性に見せるような変装ではありません。
叔母は、女性の格好をした男性に見えるよう、姿を変えていたのです。女性である自分を、女装している男性だと思わせるための変装でした。
そんなややこしい変装までしていたとは! 女装した男性だと思ってしまったら、叔母にはなかなか結びつきません。そこまで用意していたことに、むっとしました。
ところが、その叔母が自分の正体を明かすきっかけを作ってしまいます。本来は知っているはずのない買い手の男性を、見分けてしまったのです。
顔を知っているということは、買い手との接点があるということ。知らない相手として通すべきところで、叔母はほころびを見せました。
変装して絵を売った叔母と、それに加担した姪。盗難の被害者を装っていた二人の仕業が明らかになります。
あれだけ姿を変えても、相手を知っていることは隠しきれなかったんですね。買い手の男性が犯人扱いされたままにならなくて、ほっとしました。
そして、罪が露見した叔母は、乗っていた車いすから飛び出して逃げようとします。車いすを使っていたことまで、偽装だったのです。
そこで立ち上がって逃げるんですか! その勢いには驚きました。弱い立場の人だと思って気遣いたくなるのに、もう勘弁してほしいです。
盗難事件とは別に、ポワロがひそかに気にしていた講演にも、うれしい出来事がありました。結局ポワロは、こっそり警部の話を聴きに行きます。
警部は、初めのうち私立探偵という仕事をけなします。私立探偵は、警察とは別に依頼を受けて調査する人のことで、ポワロもその一人です。
しかし、警部はポワロについては別でした。その腕を認め、きちんと仕事のできる私立探偵として褒めるのです。
警部、ちゃんとポワロのことを認めていたんですね! けなす話から始まったぶん、ここはほっとします。本人がその言葉を聞けていて良かったです。
自信を励ましてもらいたい時に、警部の評価を耳にしたポワロ。その言葉は、ポワロの気持ちを持ち直させます。
講演に興味がないふりをしていたのに、そこへ行ったことで励まされる結果になりました。
名探偵ポワロ シーズン2第6話「二重の罪」の感想まとめ
一番心に残ったのは、ポワロがこっそり聴いているところで、警部がその腕を褒めた場面です。あの言葉を本人が聞けたことが、うれしかったです。
講演が気になるなら、普通に聴きに行けばいいのにと思っていました。新聞の裏にあるフランス語の広告に興味がある、という言い訳までしてしまうポワロ。
あんなふうに取り繕うところを見ると、警部にどう思われているか、やっぱり気になっていたんだなと感じます。そこは少し、かわいかった。
そして警部も、私立探偵をけなしたままで終わらなくて良かったです!
仕事ぶりを知っている人が、自分のいないつもりの場所で認めてくれる。それを耳にできたら、うれしいですよね。
事件のほうでは、買い手の男性に同情しました。代金を払ったのに絵を失い、そのうえ盗みを仕組んだと疑われるなんて、あまりにひどいです。
叔母と姪は、お金も絵も自分たちのところへ残そうとしていました。そのせいで相手がどんな目に遭うかを思うと、腹が立ちます。
大尉の推理も、途中までは納得して読める流れでした。事情を知る人間を疑うところまでは合っていたのに、買い手のほうへ行ってしまったのが惜しかったです。
それでも、叔母が買い手を見分けてしまったことで、企みが崩れて良かった。あのまま警察を利用して絵まで取り返されていたら、納得できません。
車いすから飛び出す叔母には、最後まであきれました。逃げようとする元気を見せられたら、こちらの同情も引っ込んでしまいます。
そんな二人にイライラしたぶん、警部の言葉には気持ちが和らぎました。意地を張っていたポワロが、こっそりでも講演を聴きに行ってくれて良かったです。
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